EURO2008 グループC オランダ-フランス(4-1)

代表戦も一段落したのでやっとこさユーロの録画を観戦。
結果だけで見ればまさにオランダの圧勝なのだが、あまりにも事がオランダにうまく運びすぎてしまって、かえってこの先のオランダに運のツケがやって来てしまうのではないかと心配してしまうほどだった。
オランダは、まず9分に最初のCKでのカイトの先制点に始まり、その後後半15分ごろまで続いたフランスの猛攻を絶好調のGKファンデルサールを中心とした守りでしのぎ、後半14分にカウンターからファンペルシがGKにボールを当てながら得点を決めるラッキーが再び、フランスが1点を返すとそのすぐ後にロッベンが誰でもそうは決まらないだろうという角度の無いところからゴール上部を抜くシュートを決めて3点目、最後はフランスが攻めに出たところをカウンターから駄目押しと、夢でもこんなにうまくは行かないだろうと言う試合運びだった。
逆にフランスは、先制点を決められるまではぱっとしない内容だったが、尻に火がついてからは持ち前に個人技とフィジカルを前面に押し出したサッカーを展開し、内容的にはオランダを圧倒はしたのだが、後半8分のにアンリがGKとの1対1でシュートを上にふかした場面を筆頭に、この試合でシュートを23本も放ちながらも得点はわずか1点という決定力不足を露呈してしまった。
オランダの得点もGKにとっては全てノーチャンスと言えた場面だったとは言え、誰もが入ったと思うような場面でセーブをしてしまうのがワールドクラスのGKたる所以であって、その意味ではファンデルサールに比べるとクペの働きは物足りなかったのは確かだ。つーか、いつも思うんだけど何でフレイは毎回代表で使われないんだろね?
とにかく、個人能力のトータルで言えばフランスのほうが勝っていたのは確かだったが、オランダが見せたようなワンタッチで何本も前線と中盤の間でパスを交換するような場面はほとんど見られず、個人としての強さは見せてもチームとしての強さを感じられない試合ぶりだった。
これでグループCはルーマニアがオランダに対して引き分け以下の結果で終わらないとフランスにもイタリアにも勝ちぬけの可能性が無いという予想外の展開になってしまったが、サブのほうがかえって個人能力が高かったりするオランダの攻撃陣の豊富さを考えれば、よほど幸運のしっぺ返しが来ない限りはオランダの優位は変わらず、次の直接対決の結果でドメネクとドナドーニのどっちの首が飛ぶかが決まるのは間違い無さそうだ(笑)。