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南アフリカW杯アジア3次予選 グループ2 日本-オマーン(3-0)

とりあえず今日現実逃避をする必要が無くなったのは良かったなと(笑)。
内容については、当然ながらそれほどキリンカップより向上しているはずもなく、ボールを奪われたらすぐに奪い返しに行くような選手個々の守備意識は引き続き徹底されていたが、攻撃のコンビネーションは相変わらずチグハグで、2点目の場面で闘莉王が上がってシュートを決めた大久保に落としたような、2人目の動きは出来ていても、3人目の動きになるととたんにプレイの精度が落ちて、タイミングやコースが微妙にぶれてボールがつながらない場面がほとんどだった。
が、チーム力を持っている以上に伸ばすことは怪しくても、相手と自分たちの力関係を分析するのには長けた岡ちゃんらしく、中盤の選手を遠藤と海外組の3人で固めたおかげで、危ない場所で変なボールの奪われ方をする事が少なく、攻め急がずに相手のプレスをいなすようなプレイが出来たことが、パニックを引き起こさずに90分間精神的なモメンタムを日本に引き寄せておけた要因になったと思う。
そしてもう一つは選手の気迫。ルマンでもそんなに走ったことが無いんじゃないかと思うぐらいに(笑)攻守に駆けずり回っていた松井を始め、先制点を決めた場面での中澤の表情、珍しく協調性と集中力を全く落とさなかった闘莉王のプレイなど、負けたバーレーン戦とは比較にならないぐらいに高いレベルを維持していたのは頼もしかった。
バーレーンは前線からのプレスの意識は強かったのだが、プレスがあくまでも1次的な動きに留まっていたために、日本が1ついなしを入れてしまうと2次3次のプレスがかけられず、結局戦術的な狙いが中途半端になってしまった感じだった。後半になってようやく日本が苦手なべた引きからのカウンターの形に切り替えだしたが、その頃にはもう前線に運動量とスピードが失われてしまっていた。
とは言え、喜ぶにはまだまだ早い。バーレーンがタイにアウェイで勝利を収めたために、日本はまだ2位争いに甘んじている状態だ。今回はラッキーにも前半の早い時間で先制点を挙げられたが、日本はまだまだボールキープの時間の割りにシュートまで持っていく数が少なく、このレベルのままでは本大会での3位なんかは夢のまた夢だ。
個人のボールキープやいなしでポゼッションするのではなく、チーム全体が連動して速く大きなパスワークでポゼッションするような代表の姿を、早く復活させて欲しいものである。
そして、急逝された元JFA会長長沼氏に対し、謹んでご冥福をお祈りします。

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