キリンカップ 日本-パラグアイ(0-0)

いや~、南米の強豪相手にドローでキリンカップ優勝とは、これからの3次予選にとって大きな自信になるだろうね(棒読み)。
確かに、プランとしてはそれほど間違ってなかった。プランだけはね。
巻にDFのマークを集めて山瀬に飛び出させ、中村のキック精度を生かすために長友を左に置いてサイドチェンジで展開、長友の上がりをカバーするために遠藤を2列目にしてCBとしても使える阿部を右SBにするのは理にかなっている。
しかし実際は、試合の序盤こそ、出方を見ていたのかパラグアイが受身でいたので、日本は中村・遠藤の2列目がバイタルエリアに入って攻撃を組み立てられていたが、長友の上がりが警戒されて封じ込まれ、日本の前線に対するプレスが強化されると、日本はとたんに攻め手を失ってパスの出しどころを迷ってはミスを連発する始末。
後半になって松井が入ると、ようやく前線の動きが増えてボールが収まるようになりはしたが、今度は大きな展開が無くなって足を止めての細かいパスだけになってしまい、パスは回せても結局シュートまでは持って行けずにボールを奪われてカウンターを浴びるのはあまり前半と変わらず。
後半30分を過ぎてから、一応キリンカップを勝ちに出たパラグアイが前に出て来たのでスペースが出来、大久保や長谷部らがDFの裏に抜けてクロスを上げる場面はあったが、結局中が足らないので得点にはならず、日本が得た唯一の決定機が闘莉王が上がっていて至近距離からヘディングを放った場面だけというのは、これぞ正に皮肉と言ったところだろう(苦笑)。
ま、コートジボワール戦から先発を大幅に入れ替えて連係もクソも無い状態で試合に臨んだら、いくらプランが完璧でもこうなるのは当たり前で、来週の3次予選本番では当然また先発は変わるだろうから、がっちり引いてくるオマーン相手に綺麗に崩して点を取るのは、残念ながらかなりの望み薄だろう。
ただ、初代表の寺田のマーキングは安定していたし、松井と中村の足技はパラグアイが相手でもキープ出来る事をある程度証明したし、長友は顔もプレイもふてぶてし過ぎてかえって恐ろしかったし(笑)と、個人レベルではそれなりに収穫があったので、組織としてオマーンから点を取る事は無理にしても、個人の力で打開して、セットプレイや幸運な得点につなげてもらいたいところだ。