J1第13節 浦和-G大阪(2-3)

試合後のいざこざはともかくとして、首位と10位という対戦ながら、現在Jリーグを代表する強豪同士の試合とあって非常にレベルの高い内容が繰り広げられた。
そんな中で試合を決めたのは、ほんの少しのディテール。ガンバの得点は全てセットプレイがらみで、特にいざこざの原因ともなったスローインから素早くリスタートして浦和が守備を整える前に山崎が冷静に流し込んだ2点目は、ACLで気を抜けないギリギリの戦いを強いられて来たガンバの経験が完全に浦和を上回った得点だった。
それ以外でも、中盤でのプレス争いでは相対的に浦和に分があったが、ガンバはボールを奪われても素早く守備陣系を整えて浦和の前線に自由なプレーを許さず、逆にカウンターの場面ではバレーや山崎が浦和の高いDFラインの裏へと交互に飛び出し、スムーズにボールを縦へとつないで浦和にペースを完全には握らせず、要所できっちりと得点した試合運びは見事だった。
浦和は、前にも書いたようにコンパクトで高い位置からプレスをかける守備はJ1屈指の強さなのだが、やはりまだボールを奪った後に前線の誰がどう動いてボールを受けるのかという部分がはっきりせず、ガンバのスムーズさに比べると明らかに攻撃の手数が多くなってしまっていた。後半途中から鈴木が復帰し、今後はポンテも戻ってくるだろうが、梅崎が徐々にチームにフィットしつつある事を考えれば、エンゲルス得意の3バック一辺倒ではなくて4バックを取ることも考えるべきだろう。
あと、結果的に誤審となった2点目のスローインに、浦和の選手が不満を公の場に表しているのは正直かっこ悪いね。浦和も当然ACLの出場権があるわけだから、不満を言うよりもまずは集中力を切らした事を反省しないと、ACLのアウェイでまたも後悔する事になりかねないよ。