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欧州CL準決勝第1レグ バルセロナ-マンチェスター・ユナイテッド(0-0)

間違いなく、世界No.1、No.2の攻撃力を誇るチーム同士、しかしバルサはロナウジーニョ問題に端を発したゴタゴタで空中分解寸前と、どっちが勝つにしても荒れた展開になりそうな対戦だったが、まさかこんな結果になるとは驚いた。
試合は、いきなりバルサがミリトのハンドでPKを与えてしまっていきなり波乱かよと思わせられたが、これをCロナウドがポストに当ててバルサが命拾いすると、そこからは実にボール支配率61:39という、セルティック対バルサの37:63に匹敵するバルサの一方的な試合展開になってしまった。
その中心は、シャビ・トゥレ・デコの中盤トライアングルで、日本だったら絶対に後ろでパスを回すかロングボールを蹴るしかないほど守りを固めたマンUの中を、正確で速いパスをビシビシと通し、メッシはPA付近で3人に囲まれながらもドリブルでボールをキープして相手を引きつけ、そこからスパッとパスを通してサイドをえぐるなど、恐ろしいとしか言いようの無いパスワークを見せ付けていた。
しかしマンUの守備陣はそれにも動じず、前線にCロナウド一人残してテベスやルーニーは自陣に下がりきって守り、先発だったパクチソンは攻撃に一切関係の無いマラソン要員として使う徹底振りで、何度サイドをえぐられても中央できっちりとボールをカットし、集中力を切らさずにシュートに対して最後まで足を出し続け、ボール支配の割にはそれほどの超決定機は与えていなかったのは、ベスト4に出たチームとして誉められはしないが見事だったのは確かだ。
内容に大きな差があったとは言え、バルサは山ほどあったセットプレイやミドルシュートの機会でほとんど得点の匂いを感じるような場面が無く、パスワークは好調でも決定力にはしっかり不調の証が出てしまっており、メッシが抜けると厳しい場面で溜めが作れなくなるなど完璧な本調子では無いだけに、Cロナウド一人でもボールを預ければ攻撃の糸口になれるマンUと、脆さがあるバルサの守備力を考えると、まだマンUが若干有利な立場にあるように思う。
次こそは、互いに持っている攻撃力をいかんなく発揮するような試合が見たいね。

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