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J1第7節 名古屋-千葉(3-2)

J1首位と最下位のチーム同士の試合とは思えないほど、内容的には拮抗した試合だった。
千葉は、以前に見たときに比べるとはるかに守備組織の完成度が上がっており、4バックのゾーンを構成している各選手が、自分のエリアに入ったボールに対して激しくプレッシャーをかけ、前半は名古屋得意のオーバーラップやサイドチェンジをほぼ封じ込めてしまっていた。また攻撃でも、巻の運動量と高さを生かして長いボールを中心に起点を作り、そこに青木や谷澤といったテクニシャンがフォローする形が機能しており、何度も名古屋のDFラインの裏を突く場面を見せていた。
しかし、やはり千葉がなかなか勝てないのは理由があって、後半になるとガクンとプレスに行く勢いが落ち、名古屋に余裕でサイドチェンジのパスを回させる展開を許してしまい、切り札杉本が投入されるともう彼のスピードについて行くことが出来ず、カウンターから楽々と決勝点を喫してしまった。
千葉は決して悪い方向にチームが向かっているわけではないので、前半に見せたような良い時間帯のサッカーをどれだけ長い時間持続させられるかが課題だろう。そして、負けが込んでいる今の状況で、精神的にめげずに監督選手が一丸になって戦術の完成度を高められるかどうか。
名古屋は、前半は過密日程の影響なのか調子は決して良くなかったが、そんな試合でも選手が慌てずにきっちりと追いついて逆転できるあたり、勝者のメンタリティを備えた本物になりつつあると言える。以前から気になっていたバイタルエリアでの守備の弱さも、代表に選ばれて発奮したのか中村直が素晴らしい出来で、シュートさえ入ればセスクのようだった(笑)。いや~、ピクシー監督恐るべしだね。

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