スコットランド・プレミアリーグ第21節 セルティック-レンジャーズ(2-1)

いや~、やっとこさ中村がオールドファームダービーで役に立ってくれたね(笑)。
1点目の、後ろからのパスをトラップして前に浮いたところをハーフボレーで放ったとんでもない軌道のスライスミドルが見事だったのはもちろんだけど、相手を退場・PKに追い込んだ(マクドナルドが決めてくれなかったが・・・)シュートも手で防がれていなければ決まっていたしね。
まあ、それは突然中村がビッグマッチ向きの選手に変身したわけではなくて、セルティックがやっていたサッカーに工夫が見られたことが大きいように思う。
今までは、サイドチェンジをする選手が中村ぐらいで、あとはだいたいDFから前線への長いボールか同サイドやボランチ間でちまちまパスを回してたまにマクギーディがドリブル突破、といった形の攻めが多かったのだが、この日のセルティックはDFから斜めに走りこんで来る中盤へのサイドチェンジパス、そして中盤から同じような形でFWへパスといった横への揺さぶりが徹底されていて、ガツガツと当たりに来ているレンジャーズのプレスをうまく交わす事が出来ていた。
1点目の中村のシュートも、コールドウェルから中に走りこんだ中村へダイアゴナルのパスが通り、その中村の動きをレンジャーズが予測してなくて前にスペースが出来たところで打ったもので、まさにチームの狙いがズバリと当たった瞬間だった。
ただ、1点目を取ってレンジャーズが前に出る動きを強めてからは単純な長いボールが多くなってしまい、レンジャーズに比べると攻撃の形がその場のアイデアに任されているセルティックは、レンジャーズの早い寄せの前に有効な崩しが出来なくなり、お決まりの守備のミスから同点に追いつかれてしまったのはいだだけない。この日のロブソンはまあまあ良かったけど、CHの人選も含めてこのあたりを修正しないと来期も欧州戦では苦労するだろう。
セルティックはなんとか後半ロスタイムにフェネホール・オフ・ヘッセリンクがヘディングを決めて勝利し、これでレンジャーズには勝ち点1差まで迫った事になるが、セルティックが2試合多く消化しているため、次のオールドファームダービーで勝ってもまだ他力本願な状況には変わりない。とにかく中村には次も活躍してもらって、奇跡の逆転優勝を遂げてセルティックの英雄になって欲しいね。