北信越リーグレビューbyびりけんさん

先の週末はいつもの暴飲暴・・・ではなくて、事情があってちっちゃなモンスターの面倒を見ておりました。
なんせ、PCをつけたら一目散にやって来てキーボードやマウスをガチャガチャやり始めるのだから手におえません。つーか、既にPCに差し込んでいる無線LANアダプタがグラグラして接触不良を起こしているし(涙)。
とにかく、保育園の保母さんとかはもしかすると代表監督よりもハードワークで偉大な仕事なんじゃないかと思わされた2日間でした(笑)。
というわけで、週末にアップし損ねていた毎度お馴染み「びりけん」さんによる北信越リーグの力作レビューを。

雪深い北信越にもようやく花の便りが届くようになった昨今、JFLを目指す北信越リーグの開幕が13日に開幕いたします。そこで簡単なレビューを(信州のチーム中心で)送らせていただきます。
昨年地元での地域決勝で涙を飲んだ松本山雅FC(以下、松本)はホンダ、琉球の監督を歴任した吉澤英生新監督の下、機動力のあるチーム作りで連覇をめざします。
いつの間にかJ2の得点ランキング上位にいるFW片山真人(岐阜)ら攻撃陣を放出、JFL勢を中心に元Jから2部チームのエースまで、よくまあここまで幅広く集めたというほどの補強をしてきました。中でもGKの補強が後回しにされがちなリーグにあって、長年栃木のゴールを守ってきた原裕晃の獲得は特筆してもいいと思います。
注目は大分からレンタルしたMF川田和宏と湘南のエースだったFW柿本倫明。実際にそのプレーを見た相方の話では「視野の広い川田と突破に優れた柿本のコンビはトッティとヴィエリの関係に近く、この二人がかみあえばJFLでも戦える」そうです。
監督交替、大幅な選手入れ替えのためチームとしてのまとまりが出るまでにはだいぶ時間がかかりそうですが、選手層の「厚さ」ではリーグ随一といって間違いなさそうです。
長野にエルザありといわれたのも今は昔、ここ数年松本の引き立て役に回っているAC長野パルセイロ(以下、長野)はバドゥ監督の就任三年目、昨年不在だったDFリーダーとゲームメーカーに経験豊富なベテランを補強してきました。
前者は新潟のJ1昇格に貢献した丸山良明、後者は宿敵松本の大黒柱だった土橋宏由樹。特に土橋の加入は両チームの関係を考えれば画期的であり、今年も激しくなるであろう信州ダービーにひとつの花を添えるのは間違いありません。
ここにFW要田勇一を加えたセンターラインは全員30代、それ以外のメンバーでは質量ともに松本に一枚落ちるのは否めません。そこでチーム全体の底上げのため、柏から薩川了洋をコーチとして招聘。「熱い」半袖魂を注入してくれることでしょう。
JFLへの門番という形容をされてしまうことの多いJSCですが、このリーグでは反則クラスのGKだった黒川貴矢はアルビレックスに帰っていきましたが、やはり反則級のFW宇野沢祐二を福岡から獲得。アルビのサテライトに選手を持って行かれるチーム事情はあるにせよ、今年も物好きクラブにとっては大きな目の上のタンコブであり、彼らもまた本気でJFLを目指すライバルです。
ツエーゲン金沢はU20の秘密兵器と呼ばれたDF中尾真那を広島から獲ったのはいいですが、昨年の得点源を放出した前線、何より非常に波のあるチームなのでそれを落ち着かせる選手がいない。それで今季から入場料を千円(長野は五百円、松本は当日六百円)にすると聞いた時には呆れました。間違いなく世界で最も高い入場料を取る四部チームは今季どんな戦いを見せるでしょう?
昨年選手への給料未払いが発覚、シーズン途中でチームが空中分解したフェルヴォローザ白山はアマチュアとして出直し。カターレ誕生で存在意義を失ったヴァリエンテ富山とともに今季は一部残留が命題となるでしょう。
昇格組では物好き空白地に誕生したサウルコス福井に注目です。やはり昇格組のアマチュアチーム・グランセナ新潟ともども、優勝争いは無理でもリーグをかき回すだけの力はありそうです。
噂はいろいろありますが、現段階では今年も1枠の地域決勝へのキップを争う北信越リーグは13日開幕。その優勝を占う信州ダービーは六月と九月に行われます。
すべての物好きと、そうでない者に、サッカーの神様が微笑みますように。

全くコメントを付け加える事も無い、見事なレビューありがとうございます。それにしても、四部なのにこんなにJリーグの著名選手が集まっているのは凄いですね。今年は是非高いレベルで切磋琢磨して、JFLへ上がるチームが出て欲しいものです。