J1第2節 浦和-名古屋(0-2)

事前にいろんな情報を刷り込まれていたせいか、思ったほど浦和はめちゃくちゃな状態ではなかったなというのが第一印象。ま、とりあえずオジェックよりピクシーがマシという予言が外れなくて良かったなと(笑)。
確かに、試合のペースは圧倒的に名古屋が握っていたが、昨年の浦和の試合はどこが相手であってもいつでもそうで(笑)、ボールを支配されながらも堅い守りでしのぎ、いったんワシントンやポンテにうまくボールが渡ったら、彼らのキープ力を活かしてゆっくり後ろが攻め上がり、攻撃に気持ちが行っていた相手の隙をついて個人技で得点するというパターンだった。
しかし、今の不調高原と動けないエジミウソンではほとんど攻めあがる事が出来ずにますますFWが孤立し、もともと組織的なオートマティズムが無い浦和にミスが増えるのはある意味当然で、名古屋のサイドを幅広く使ったボール回しに守備陣が右往左往し、皆左右をキョロキョロしながら、しっかりマークに付く事はおろかポジショニングの修正をするので精一杯の状態だった。
それでも、浦和はまだ絶望するような状況ではない。後半開始の15分間は、選手が勢いのある攻め上がりが見られ、そうなると個人の能力に長けた集団ゆえ確実にシュートの場面まで持って行けていたわけで、コンパクトできっちり押し上げられる守備組織さえ作ってしまえば、チームに勢いを取り戻す事はそう難しくないだろう。
名古屋は、PSMで見たとき同様、選手がサイドを中心にスペースを見つけると忠実に走りこみ、サイドチェンジを交えて速く大きくボールを動かす現代サッカーのセオリー通りの攻撃が出来上がっており、見ていて実にストレスの少ないサッカーで非常に好感が持てた。
ただ、中村直と吉村のボランチ陣は、こういうサッカーをやるには若干力不足なのは否めず、この試合でも度々簡単にバイタルを突破されてしまう場面が目に付いた。このあたりを今後どう修正してくるのか、ピクシー監督の手腕に期待したい。