イタリア・セリエA第25節 インテル-ローマ(1-1)

セリエAでの首位と2位の直接対決という天王山だったが、両チームともに怪我人が多く、来週にはまたCLが控えているという事で、サネッティの同点ミドルの場面以外はちょっと気抜け気味の内容だった。
インテルのサッカーは、あまり戦術的なバランスを崩さず、高い個人能力を持った選手の間を強いパスで回して、1対1の強さでねじ伏せていくパターンなのだが、イブラヒモビッチやクルス、コルドバらのレギュラーが欠けていたにせよ、1トップのクレスポにうまくボールが入らず、怪我明けのヴィエラやフィーゴも動きが悪く、好調時に見られたような相手を押し込めるような攻撃の分厚さを見せる事が出来なかった。
逆に、0トップ戦術で縦に速い攻撃が特色のローマについていけない場面が目立ち、針の穴を通すようなクロスに合わせたトッティの素晴らしい先制点以外にも決定的なシュートを何度か打たれたが、GKジュリオ・セーザルの奮闘で何とか1点に押さえて傷を負わずに済んだのはラッキーだった。インテルにもクレスポのヘッドをドニのスーパーセーブで止められた不運はあったが、内容は完全にローマのものだった。クレスポの出来はまずまずだったが、CLではやはりイブラヒモビッチが復帰しないと厳しそうだ。
ローマは85分のメクセスのレッドが無ければ勝てていたかもしれないが、インテルが交代枠を早く使い切り過ぎてマクスウェルの負傷で10人になった幸運をものに出来なかったのが結果的に痛かった。しかしトッティに調子が戻ってきたのはCLに向けて明るい材料だろう。