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イタリア・セリエA第19節 フィオレンティーナ-トリノ(2-1)

フィオレンティーナの得点は多分にホームのジャッジに助けられたPKの2点のみだったが、トリノの抱えている課題が浮き彫りになった試合内容だった。
フィオレンティーナに3~4回の決定機こそ作られてしまったが、トリノの守備は非常に良く組織されて集中力や個人の守備能力も高く、攻撃もポジションバランスを保ちつつ前線とのパス交換で攻めあがる狙いが出ており、組織の面では4位のフィオレンティーナと遜色ない完成度を見せていた。
ただ、決定的に違うのが攻撃のタレントで、ディ・ミケーレはレッジーナの時と変わらずスピードのみで決定力が無く、ビェラノヴィッチは走り回って体を張って頑張るもののボールキープはままならず、正確なパスやドリブルで守備陣にクサビを打ち込める選手もいない。何しろここまでFW陣が無得点というのが凄い。ルマン松井のトリノへの移籍が噂に出たのも頷ける。
大黒はロスタイムも含めてたったの3分間、ボールタッチが1回という出場に留まったが、フィオレンティーナのようにムトゥとビエリが相手ならともかく、はっきり言ってこの2トップなら巻と大黒でもそれほど違いは無いと思うんだが、やっぱりコミュニケーションの問題なのかねえ・・・
逆にフィオレンティーナは、パルマで散々見たようなプランデッリ監督らしいコンパクトでポジションを崩さない、前線のタレントを生かす固いサッカーだなあという感じ。優勝争いはさすがに無理だろうけど、FW陣がこのまま好調ならCL圏であれば十分狙えるのではないだろうか。

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