全国高校サッカー選手権決勝 藤枝東-流通経済大柏(0-4)

準決勝の内容から見て、流経大柏のほうが有利だろうなとは思っていたが、ここまで大差がつくとは少々意外だった。
彼らの差について一言で言えば、それは「自信」という事になるだろう。
柏はボールに対する反応が圧倒的に早く、ルーズボールやセカンドボールのほとんどを支配する事が出来、それによって攻撃の選手は後ろに意識が引きずられる事無く、思い切って前線に飛び出す事が出来る。この試合の2点目も3点目も、PA付近で柏のほうが数的優位に立っており、ここまでゴール前に人数をかけられれば得点は当然の結果である。
逆に藤枝東は、柏の速いプレスの前に満足にボールを持たせてもらえず、ボールが前に出せないので後ろの選手も攻撃に加わろうとする意識が持てず、さらにパスコースが減ってしまう悪循環を繰り返すのみだった。後半開始直後は少しだけ藤枝東も良いペースになっていて、そこで同点に出来ていればもう少しマシな結果になったかもしれないが、ここまで自分達のパスサッカーに対する自信が木っ端微塵にされれば、高校生の年代ではさすがに気持ちを建て直すのは難しい事だろう。
結局、いくらボディコンタクトを避けてパスサッカーをやろうとしても、フィジカルや運動量といったベースの部分がある程度相手と対抗できるだけの力が無ければ簡単に粉砕されてしまうわけで、この試合を見ているはずの岡ちゃんも、しっかり現実を見つめなおしてもらいたいところだ。