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FIFAクラブW杯準決勝 エトワール・サヘル-ボカ・ジュニアーズ(0-1)

まずはボカの第1戦。ボカはおなじみパレルモとパラシオの2トップで組む4-4-2、エトワール・サヘルはシェルミティを1トップにした4-5-1という形で対峙。
序盤はボカの選手の動きが固く、アルゼンチン選手特有のトラップで前を向いたらまずドリブルで前に出る動きをエトワール・サヘルが良く研究していて、素早く前のスペースをふさいでパスをカットする守備が機能し、ボカにほとんどチャンスを作らせない。
25分ごろからようやくボカにエンジンがかかりだし、徐々にオフザボールの動きが活発になってエトワール・サヘルの攻撃を高い位置で防ぎ始め、37分には中盤での浮き球をパレルモがワンタッチでDFラインの裏へと流し、それに反応したパラシオがクロスと見せかけてエトワール・サヘル守備陣の間を抜くパスを通し、そこに入ってきたカルドソがうまくトラップしてGKの頭上を抜くシュートを決め、ボカがようやく先制点を挙げる。
その後は少しボカの選手に安心感が出たのか、プレイに余裕が出て試合のペースを落とそうとし始めるものの、エトワール・サヘルの素早いプレスと運動量にペースが乱され、シェルミティを始めとするエトワール・サヘルの鋭い前線への飛び出しに対応が遅れ、決定的なシーンを作られてしまう。
さらに後半の20分にはバルガスが2枚目のイエローで退場してしまい、これはいよいよボカ危うしかと思われたのだが、さすがにしたたかな南米王者、ここで4バックと3ボランチという守備的な布陣を敷いてカウンター狙いに切り替え、運動量が落ち始めたエトワール・サヘルがボカを攻めあぐねるという全く逆の展開に持ち込み、2トップがうまくスペースでボールを受けてカウンターの起点となってシュートまで持ち込む場面を増やし始める。
エトワール・サヘルは一度クロスからヘッドがわずかにポストをかすめる惜しいシーンは作ったが、あとはボカにうまく守られて得点できず、ボカが何とか決勝へと駒を進めた。
ぶっちゃけ、エトワール・サヘルがここまでボカを苦しめるとは思わなかった。正直すまんかった(笑)。とにかく、終盤こそペースが落ちたとは言え、終始全員が高い守備への切り替えの意識とスピードを保ち続け、ボカに余裕を与えた時間帯がほとんど無かったのは立派の一言に尽きる。浦和も、彼らに負けないような戦いを見せないとね。
ボカについては、この試合だけで判断するのは難しいけれど、やっぱり前線でためを作れて攻撃に変化を作り出せるリケルメの不在は痛いね。ミラン相手にこの日のような内容ではかなり厳しいのは確かなので、この試合を薬としてどこまでアグレッシブな姿勢を取り戻せるかがカギになりそうだ。

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