ACL決勝第2レグ 浦和-セパハン(2-0)

長かったACLの戦いも、泣いても笑ってもこれで最後。さて、浦和の選手は埼玉県、そしてJリーグの関係者を歓喜の世界にいざなえるのか。
試合はまずホームの浦和が積極的な姿勢を見せ、中盤でのプレスで優位に立ってセパハンを攻め立てるものの、セットプレイからの闘莉王のバックヘッドはセパハンGKに弾かれて得点にならず。
15分を過ぎると浦和の出足が鈍り始め、長いボールを前線に当ててセカンドボールを拾うセパハンの狙いが当たり始め、フィジカルとキープ力に勝るセパハンがパスをつないでペースを徐々に握り始める。
しかし幸運の女神は再び浦和にほほえみかける。22分に、前線に出したパスをセパハンDFがクリアミス、DFの裏に抜けていた永井にボールが渡り、思い切りの良いシュートがセパハンGKの手を弾いてゴールに突き刺さる。そこからはセパハンが強引な個人技を交えて攻勢を強め、浦和はゴール前を必死で固めて何とか前半をしのぎきる。
後半になると、浦和はいつものような引きこもりにはならずにラインを上げて対抗し、セパハンの運動量が落ち始めたのもあって五分の展開に。そしてとうとう70分、セットプレイからのこぼれ球を拾った闘莉王が短いクロスを上げ、これをワシントンが落として永井がシュート、GKが弾いたボールを阿部が押し込んで浦和が大きな2点目をゲット。
当然セパハンも捨て身の反撃に出るが、明らかに運動量が落ちたセパハンにさほどの脅威は感じられず、何度か危ないシーンはあったものの終始落ち着いた対応で失点を許さず、浦和が見事勝利でアジアの頂点を飾った。
個人のスキルやフィジカル、コンディション、組織の完成度という面では明らかにセパハンのほうに分があったが、浦和は最近の試合では見られなかった運動量と守備の押し上げ、集中力でセパハンの推進力を防ぎ、数少ないチャンスをきっちり得点につなげて勝利をものにした。
それも、平日にもかからわず埼玉スタジアムにつめかけた6万人近い観客が後押しをした効果であった事は間違いなく、この勝利は今までレッズをサポートし続けてきたサポーターのものである事には誰の異論も無いであろう。
とにかく、浦和の選手を始めクラブ関係者、サポーターの皆さん本当におめでとう! 今日は浦和の町は歓喜に溢れるんだろうね。阪神が優勝した以外は何も普段と変わらない大阪の住民としてはうらやましい限り(笑)。
次はアジア王者として胸を張ってクラブW杯に出場することになるが、是非ともサポーターの力でこの試合以上のパフォーマンスを見せてもらいたいものである。