J1第30節 FC東京-川崎(0-7)

多摩川クラシコと言うフレーズにふさわしくない一方的な結果となったこの試合。
同じ前後分断気味のスタイル同士であれば、前線の能力に長けた川崎のほうに分があるとか、FC東京のゾーンからマークに移行するタイミングがバラバラでどんどん川崎の選手のゴール前への侵入を許してしまったとかの原因はあるが、個人的に印象的だったのは選手個人個人の意識の差である。
FC東京には、確かに茂庭や石川、徳永、伊野波、そして平山といった各世代代表に名を連ねた選手がずらりと並んでいるのだが、この試合では川崎の選手の1対1での厳しさ、シュートへの意欲といった面で明らかな差を見せ付けられてしまった。
やはりそれは、ごく最近までACLというA代表でのアジア最終予選に近いレベルの舞台で死闘を繰り広げた川崎と、過去や現在のU-22のレベルでしか国際経験を得ていないFC東京の差が現れているのではないか。
Jリーグのレベルアップがアジア予選やACLでの日本の躍進につながっているのは確かだろうが、Jだけではまだまだ世界レベルには足らないところがたくさんあるのだという事を考えさせられる試合であった。