サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

五輪の余談2題

サウジが情けないというか、ホームのベトナムが怖いと言うか。
まあ両方なんでしょうけど、サウジはかろうじて命拾いしましたね。日本がこのまま最低限の結果を出すとすれば(笑)、カタールとベトナムのアウェイドローで勝ち点9、カタールがサウジに勝てば勝ち点8で最終戦ですから、日本はサウジ戦に引き分けてしまうと危ないですからね。まだまだ全く気が抜けません。そんな状況なのに反町監督はまだ選手を試す余裕があるらしいですが、本当に大丈夫なんでしょうか(以下反語)。
しかしアテネの山本氏といい、反町監督といい、日本人監督はどうしてこうチームを選手というパーツの集合体としてでしか考えないんでしょうかね? 小野を入れればポゼッションしていいパスが出るとか、柏木を入れれば縦の動きが出るとか、そんな簡単に選手だけでチームが変わるなら、インテルはもっと前からスクデットを取ってますってば。
オシムが代表監督に就任した時、千葉の試合を見ていた人のうち、どれだけの人が今の代表の姿を想像できたでしょうか。それだけ、監督にしっかりとしたビジョンがあるか無いかの差は大きいんですよね。数多くの選手の中からビジョンへの適正を見抜いて選んで育てる、そういう器の大きな日本人監督が現れるのはいつになるんでしょうか・・・
話は変わって五輪つながりで(笑)びりけんさんによる信州サッカー事情のメールを。

北信越リーグ最終節ですが、相方の運転手として新潟まで松本山雅の優勝を見届けて参りました。
戦評は山雅サポーターの方々に譲るとして、JSCの1点リードで迎えた後半残り5分からの山雅同点、逆転、不可解なPKの判定&山雅選手退場、一度4分と表示されたロスタイムが5分に訂正、PKで再び同点、キックオフのやり直しを巡って山雅にまた退場者、GKも上がったJSCの攻撃を9人で凌いでタイムアップ――という展開は二転三転した今年の北信越を象徴するものでした。
このニュースは地方紙の一面を飾り、全テレビ局が特集を組みました。
結果的に山雅と勝ち点で並び、得失点差で泣いたAC長野はまだ過渡期にあり、育成と地域密着に費やしたシーズンになってしまいました。
YKKとアローズの統合でいきなりJを狙えるチームが富山に誕生したことは、山雅にとってはJFL昇格の枠がひとつ増えたと勇気付けられる話であり、逆にAC長野はその存在意義を失ってしまったヴァリエンテ富山(北信越6位)の現状と自らを重ねざるを得ません。
ヴァリエンテにしても、給料遅配でシーズン途中でチームが分解してしまったフェルヴォローザ石川(北信越5位)にしても、同じ県内でのライバル争いに敗れた末の惨状ですから。やはり地方都市にJは二つ成り立たないのが普通で、長野県も例外ではない。
よく松本はアルウィンから、長野はオリンピックから始まったチームと言われます。せっかくの専スタを遊ばせないために山雅が、冬季五輪の夢よもう一度とAC長野がJを目指しました。
山雅の泣き所は市の支援がないこと(今冬Jのカンファレンスで松本を訪れたチェアマンが「こういう場に行政の方が来てないのはマイナス」と明言しました)で、それを解消するために優勝の翌日から署名活動を始めました。チームは市民の関心事になっており、無視はできない状況になっています。
それとは対照的に、行政の支援はあるものの、J規格のスタジアムがない長野ですが、五輪の借金とその時に作った無数のハコモノで市の財政は火の車です。集客力も山雅に劣り、今の段階で大きなスタジアムの必要はないものの、将来を考えると厳しいものがあります。
いつかはJでダービーをとは願っていますが、我が県のサッカーに結論が出される日はそう遠くないかもしれません。

ま、まずは地域決勝のトーナメントに上がって北信越の2枠をゲットし、JFLに上がってからの悩みではないかと思いますが(笑)、やはり岐阜の現状を鑑みると当面は長野県の支援が欲しいところでしょうね。
とは言えAC長野が県庁所在地である長野市の肝いりである以上、あまりかさにかかった対応をしてプライドを傷つけても得はありませんし、松本としてもAC長野への逃げ道を用意した上での戦略が必要になって来るでしょう。とにかく地域決勝、頑張ってください。

モバイルバージョンを終了