フランス・リーグアン第7節 リヨン-ルマン(3-2)

フランスリーグ王者のリヨンとのアウェイ戦とあって、相当な苦戦が予想された試合だったが、ルマンにとっては二重の意味で「まさか」が起こった結果になってしまった。
試合はリヨンが当然ボールを支配する流れで始まったのだが、監督を始めとして大幅にメンバーが入れ替わったリヨンの攻撃は、ケイタやゴブ、ジュニーニョの単発の突破のみで分厚さが無く、逆にギリギリで移籍したグラフィチが抜けたために4-2-3-1の布陣を採ったルマンのパス回しが機能し、徐々に拮抗した流れになって行く。
しかし25分を過ぎる頃になると、ルマンのDF陣がずるずると下がり始め、リヨンはバイタルエリアからルマンDFの裏へ次々と決定的なパスを出して攻め立てるものの、ボールがポストに当たったりGKプレのナイスセーブもあって何とかルマンが持ちこたえる。
すると43分にGKのパントから一気にジェルビーニョが抜け出し、折り返したボールをリヨンGKが前に弾いてしまい、詰めていたセセニョンが押し込んでルマンが先制してしまう。そして後半10分にも、ロマリッチの展開パスからジェルビーニョ、セセニョンとVTRのように同じ形でゴールが決まり、ルマンがまさかの2点リードと言う展開に。
その後も、ジェルビーニョが右サイドを抜け出してDFと競り合いながらもシュートを放ったり、オフサイドギリギリで飛び出した松井が最初のトラップをミスしてしまって左足で浮かせたシュートが枠の外と、試合を決める3点目をゲットできるチャンスはあったのだが、そこを決めきれなかった事が運命を分けてしまった。
リヨンは25分にカウンターからゴブが切り返しでDFを置き去りにしてシュートを決め、松井が退いてすぐにセットプレイから立て続けに2点取り、わずか7分で3点を取ってルマンを逆転。当然ルマンに反撃する力は残されておらず、試合はそのまま終了。
ここで勝っていればルマンは勢いに乗れたはずだったのだが、ルマンはなんとももったいない、後味の悪い敗戦を喫してしまった。特に松井のチャンス逃しはあまりに痛かった。しかし何でジャンピングヒールボレーは決められてあれを外すんだろうね(笑)。まあ、4-2-3-1が意外に機能した事は収穫だし、松井もキレのあるドリブルやクロスを見せていたが、あのシュート失敗からプレイ内容が一気に消極的になったかな。ま、代表戦で切り替えだね。