アジアCLグループE ペルシク・ケディリ-浦和(3-3)

ホームでシドニーを含む相手に2勝、しかもまだ決勝トーナメント進出の可能性が残っているペルシク・ケディリに対し、勝ち点を落とせない立場の浦和だが、ワシントンを怪我、山田と闘莉王を累積警告で欠く苦しい布陣で臨んだ試合。
試合は当然ながら最初からホームのペルシク・ケディリが荒れたデコボコピッチの中でもしっかりとパスをつなぎ、ボールコントロールがままならずに大きく蹴りだすしかない浦和を圧倒的に攻め立てる。が、9分にロングボールのこぼれ球を拾ったポンテがペルシク・ケディリDFに倒されPK、これを小野が落ち着いて決めて浦和がラッキーな先制点をものにする。
その後は浦和が攻勢に出るペルシク・ケディリに対して落ち着きを見せ、これは案外浦和の楽勝かもと思わされた23分に、ネネの何でもないショルダータックルにPKが与えられてしまい、31分には一瞬の隙を突いたスルーパスからゴンザレスに技ありのシュートを決められて一気にペルシク・ケディリに逆転されてしまう。
DFがらみの2失点でナーバスになってしまったのか、その後は浦和のDFがあまり押し上げられずにペルシク・ケディリに中盤でボールをキープされ、浦和にとっては非常に厳しい時間帯が続くものの、何とかかんとか守りきって前半を1点ビハインドで折り返す。
後半開始から浦和は岡野を投入。で、これが嘘のように見事に当たり、5分に小野からの展開パスを受けた岡野がクロス、それを中央で受けたポンテがトラップから反転してピッチに叩きつける頭脳的なシュートを決めて浦和が同点に追いつく。
これでやや意気消沈したペルシク・ケディリの出足が鈍くなり、徐々に浦和がセカンドボールを支配してペースを握る展開になり、とうとう17分に浦和のお家芸であるCKから阿部のヘディングシュートが決まって3点目をゲット。
ところが浦和も安心したのか守りの意識が強くなったのか、この得点以降は出足が鈍ってしまい、ペルシク・ケディリがボールを支配する展開に。浦和はそれでも何とか時間稼ぎをしつつ(笑)耐えてはいたのだが、38分に細かいパス回しから最後はDFの股間を抜かれて同点ゴールを決められてしまい、結局試合はドローで終了。
浦和にとって幸運なことに、シドニーと上海の試合がスコアレスドローに終わり、シドニーとは勝ち点1の差をつけたままで最終戦に臨む事が出来るようになった。が、2度もリードをしながらも逆転、同点にされた詰めの甘さ、細貝や相馬、ネネといったサブ&出遅れ組の経験の薄さといった問題が浮き彫りになったのも確かで、連戦の中でいかにして最終決戦に対してしっかりとした準備が出来るかどうかが問われて来るだろう。
川崎が今節でしっかりと決勝トーナメントに進出を決めただけに、J王者としてのプライドを見せてもらいたい。