欧州CL準決勝第2レグ リバプール-チェルシー(1-0PK4-1)

いよいよ勝負の第2レグ。リバプールはクラウチとカイトの2トップ、対するチェルシーは怪我のカルバーリョの位置にエシェンが入り、3トップはカルー、ドログバ、ジョー・コールという形。
試合は第1レグで1点をリードしたチェルシーが、守備時はドログバを残して全員が自陣にいる超守備的布陣で固めたが、リバプールはあまりロングボールを使う事無く果敢にサイドから攻め、ポゼッションは完全にリバプールのものになる。
が、やはり個人能力で勝るチェルシーをなかなか崩せず、こういうパターンでは相手のミスかセットプレイでないと点が取れないだろうなと思っていた22分に、CKからのボールを後ろにいたアッガーが、おそらく100回やっても1回決まるかどうかというぐらいに見事なダイレクトシュートをゴール左端ぎりぎりに決め、意外な形でリバプールが先制点を挙げてしまう。
そこからはさすがにチェルシーも攻めに出てプレミアらしいテンポの速い試合になるが、守備能力では世界で1、2を争う両チームらしく、肝心なところでは選手をフリーにする事無く、決定的な場面はオフサイドぎりぎりで飛び出したドログバのシュートぐらいで、緊迫した状況のまま前半を終了する。
後半になるとリバプールがペースを落とし、ラインをコンパクトにしたリアクションサッカーにシフトしたが、これがこの試合のチェルシーには見事にはまり、コンディションか怪我の問題なのか3トップの存在感が完全に消えてしまってチェルシーは攻め手を失ってしまう。が、リバプールもクラウチやカイトの決定的なヘッドもゴールに決められず、試合は30分間の延長戦に。
延長からは両チームともに激しく選手を入れ替え、試合終了間際になってようやく劣勢だったチェルシーがパワープレイで盛り返すものの得点には至らず、とうとうPK戦にまで突入。そしてご存知の通りリバプールが4-1でPK戦を圧倒し、見事に決勝への切符を手に入れた。
勝敗のポイントはもちろんリバプールが挙げた先制点が一番ではあるが、個人能力で勝るチェルシーが怪我やコンディション不良で第1レグでの力を見せられなかったのに対し、前節では完全にドログバにしてやられたアッガーがこの試合では点を決めてドログバをしっかりと封じたように、リバプールは全員が120%の力を出し切れた事も大きかったように思う。
さて、決勝のカードはミランになるのかマンUになるのか。リバプール的には、ミランのほうがやりにくそうだなあ。