J1第7節 名古屋-神戸(2-0)

名古屋はここに来て連敗、そして神戸は勝ったり負けたりともう一つ波に乗り切れない同士の試合。
名古屋はオランダ式の、ワイドにポジションを取ったサイドにサイドチェンジを通して起点を作る攻撃、神戸は引いて守ってカウンター狙いと言う予想された形で試合は始まる。
が、名古屋は大宮戦で苦しんだ時と同様に、サイドに展開するまではいいがそこから引いた相手に攻め手を欠き、神戸は押上げが遅くて単発のカウンターしか仕掛けられず、厚みのある二次攻撃が出来ずになかなか決定機が作れない。
しかし徐々に名古屋の守備への素早いポジショニングが効き始め、前に神戸はパスをつなげなくなって名古屋がボールを支配するようになる。そして40分に、左サイドへの素早い展開から金の前線への飛び出しに合わせ、クロスをヨンセンが押し込んで名古屋が先制する。
さらにわずか1分後に、スピードアップした名古屋の攻撃に混乱する神戸守備の隙を突いて、またもサイドからの中村のクロスに杉本が飛び込んで名古屋が効率良く2点目をゲット。
後半になると神戸もようやくDFラインの押上げを見せ始めるが、相変わらずビルドアップに精度を欠いてなかなか良い形につながらず、近藤のGKとの1対1も決められない。そして終了間際に名古屋の時間稼ぎに大久保が焦れてファール、2枚目のイエローで退場してしまいジエンド。
名古屋は勝利は収めはしたものの、得点シーン付近のような速い展開によるボール支配の時間帯があまりに短く、そういった形を試合の中でどれだけ持続させられるかが優勝へのポイントになりそうだ。
神戸は攻撃のクリエイティビティが大久保頼りになってしまっているので、この試合の大久保のように調子が今いちだったり押さえられたりした時に、ラインを押し上げてフォローを増やすか、ビルドアップの精度を高めるかという手段を取れなければ、なかなか上位進出は難しいだろう。