J1第4節 甲府-G大阪(1-2)

ここまで3戦全敗と3戦全勝と全く対照的な成績の両チーム。しかし、試合はホームの甲府がガンバのお株を奪うような、積極的なラインの押し上げと早く細かいパス回しでガンバを押し込む予想外の展開で推移する。
ガンバは甲府のプレスの前に次々にパスをカットされ、サイドから何度もゴールを脅かされるが、二川や遠藤からDFラインの裏に抜けるパスで何度か決定的なチャンスを作り出すと、徐々にガンバがポゼッションをし始めるようになる。
ところが37分に、甲府がガンバの最終ラインからのパスをカットし、そこから細かくパスをつないで最後はゴール左にフリーでいたアルベルトがシュート、これがガンバGK松代の上を抜いて決まり、甲府が待望の先制点を挙げる。
そこからは再び甲府の元気が回復し、後半も茂原が積極的なドリブルから惜しいシュートを放つなど、とても最下位とは思えない気迫に溢れた攻撃を見せる。一方のガンバはたまらず後半24分に播戸を投入して3トップにしたが、これが試合を決定付ける一手となった。
ここまで良くガンバの攻撃を押さえていた甲府だったが、この播戸のスピードに守備がかく乱され、一気に試合はガンバペースになり、28分にはスローインからの加地のクロスを受けたバレーがドリブルでPAに入り込み、折り返しを一旦は甲府GK山本が弾いたのだが、こぼれ球を播戸に押し込まれ同点、38分にはカウンターから右サイドにいた播戸にボールが渡り、クロスをニアで合わせたマグノアウベスが逆転ゴール。これで勝負は決まってしまった。
これで甲府は4連敗となってしまったが、試合の内容は良いだけに、バレーの後釜であるアルベルトが今後どこまでチームにフィットするかが浮上の鍵になるだろう。ただ、彼自身が決してスピードがある方では無いので、カウンターで活路と言う訳には行かないのが厳しいところではあるが。
ガンバは代表効果か二川が絶好調で、遠藤もフリーランが惜しみなく、チームとしての穴を感じさせない強さがある。明神や播戸がサブにいるのも他チームからしたら贅沢そのものだ。しばらくはこのまま突っ走りそうな勢いである。