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女子W杯予選・大陸間プレーオフ第1レグ 日本-メキシコ(2-0)

では戦評のほうを。
まず試合序盤はフィジカルに勝るメキシコが高い位置からプレスを仕掛け、日本は組み立て途中の横パスやバックパスを狙われ、危険な位置でボールを奪われてGKとの1対1の場面を作ってしまうのだが、ここは日本GK福元のファインセーブで事なきを得る。
しかし日本はメキシコのプレッシャーの中でも、いったん中盤で前を向けば早い選手の動き出しから的確なパスワークでつなぎ、メキシコがSBの上がりに対して全くケアが出来ていなかった事もあって、近賀の果敢なオーバーラップを中心にメキシコを押し返していく。
そして前半も30分を過ぎるとメキシコの運動量ががたりと落ちてしまい、ペースは完全に日本のものに。そして38分に、今度は逆サイドからオーバーラップした宇津木が深くえぐってクロス、これが澤の頭にぴたりと合って日本が待望の先制点を挙げる。
後半になると、やはり試合序盤と同じようにメキシコが攻め込み、懐の深いキープで日本陣内で起点を作られ、日本は何とかクリアするのが精一杯という状況になり、20分にはようやく攻めに出れたところでカウンターを食らってしまい、ループ気味のシュートがバーに当たって跳ね返る危ないシーンを作ってしまう。
ところがまたもメキシコの運動量は長く持たず、日本が徐々にペースを握り始めると、これも澤のサイドからのオーバーラップから宮間のヘディングが決まり、日本が効率よく2点目をゲットする。あとは日本が終始圧倒し、荒川の突破や澤のボレーなど惜しい場面を作りながらも追加点を奪えず、日本は2点差でメキシコとのアウェイ戦に臨むこととなった。
メキシコは1対1で強さを見せながら、自陣でサイドを中心に数的優位を作られると簡単にマークを外してしまうなど戦術的なほころびが多いので、日本はいかにアウェイの高地でも運動量を落とさずに攻守両面で数的優位を作れるかが次戦のカギを握ることになるだろう。メキシコは必ず攻めに出てくるので、カウンターできっちり息の根を止めたいところだ。

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