フランス・リーグアン第23節 マルセイユ-パリ・サンジェルマン(1-1)

シチリアダービーでの騒動を思えば、まだまだ可愛く見える(笑)フランス・ダービー。
現在リーグ16位と低迷し、レンジャーズからルグエン監督が来たとは言え、就任後はまだ1勝もしていないPSGの劣勢になるかと思われた試合だったが、開始直後こそマルセイユのシセやリベリ、タイウォが織り成す速い攻撃にさらされはしたものの、その後は2ラインのコンパクトな守備から新加入のガジャルドを中心にしっかりとパスポゼッションをして試合を落ち着かせ、マルセイユの勢いを徐々に削いで行く。逆にマルセイユはルマン戦でも見せた悪癖である、強引な裏へのパスが目立ち始め、押し気味の割に得点機が作れない。
そんな感じで締まった試合が続いていたが、後半も半ばになると両チームともに運動量が落ちていき、PSGはDFの横のスペース、マルセイユはバイタルエリアに穴が開き始め、得点まであと一歩といった状況が増え始める。そして24分に、サイドからのリベリのクロスに飛び込んだニアングの胸トラップがうまくPSGのDFを置き去りにする方向に流れ、シュートこそ当てそこないになったものの、それをシセが難なく押し込んでマルセイユが先制。
しかし、わずか6分後にはセットプレイからのヘディングの折り返しを、どフリーになっていたパウレタが押し込んでPSGが同点に。その後はともに決定機を何度か作りながらも決められず、いかにもダービーらしい、しかしマルセイユサポーターにとっては不満が残るドローと言う結果で試合は終了。
ルマン以下の順位とは到底思えないぐらい、PSGのパスサッカーの質の高さに驚いた試合だったが、それだけルグエンの戦術が浸透してきた事と、ガジャルド加入の効果が出てきたというところだろうか。ただ、まだ運動量に欠けるところがあるために、コンパクトなラインを90分形成しきれない弱点があるが、それも修正できればどんどん順位を上げてきそうだ。