欧州CLグループF マンチェスターU-セルティック(3-2)

さすがにマンUとは大きなチーム力の差があるなと痛感させられた試合であった。
セルティックは、やはり若い最終ラインの経験不足やグラベセンの連携不足、そしてマクギーディのプレイエリアと視野の狭さといった弱点が、リーグ戦ではそれほど大きな穴とはなっていなかったのだが、強い相手と対するとそこが一気に致命傷となるのだというサッカーの残酷さを見せ付けられた格好となってしまった。
それだけに、文字通りのワンチャンスで先制したヘッセリンクのゴールや、コースが甘かったにもかからわず壁に入ったサハが一人だけ飛ばなかったために決まってしまった中村のFKなど、これ以上無いぐらいに運が味方してくれていただけに、どれも単純なミスから3点を失ってしまったのは本当にもったいなかった。中村が対面でまた抜きされたキレキレのギグスも怪我で退いたしね。
とは言え、セルティックに収穫がまるで無かったわけではなく、怪我だったマロニーがようやく復帰して中村との中盤でのコンビネーションを見せてくれたし、この試合ではトップ下に近い位置に入ったヤロシクが、ペトロフを思い出させるような積極的なポジショニングで前半のセルティックを引っ張っていた。これでバルデあたりが復帰してくると多少はグループリーグ突破の夢が出てくるかもしれない。
中村についてはいつもの中村という感じ。FKが決まったのは良かったし、たま~にゴール前に顔を出す場面もあったのだが、前を切られてバックパスか、前にパスを出せてもゴーの動きをせずに前を向いてパスを受けられる位置に下がるなど、ヘッセリンクの1トップにSBがほとんど上がらなくてパスコースが無かったにせよ、自分からパスコースを作ろうという積極さが見られなかったのは残念だった。アタックせずに寄せるだけの中村程度の守備じゃ、どうせ後ろをケアしても仕方が無いのだから(笑)、もっと前で起点になる動きをしても良かったんじゃないかと思うのだが・・・くれぐれもFKで満足しないように願いたいところ。