フランス・リーグアン第5節 ルマン-ロリアン(1-1)

プロビンチアながら、4節を終わった時点でともに勝ち点7と好調同士の対戦となった試合。松井は4-4-2の右サイドで先発、後半からはバングラと代わって左サイドでのプレイとなった。
昇格後にあのスティーブ・マルレなど大補強を敢行したロリアンが、意外にも非常にコンパクトで出足の早いサッカーを見せ、ルマンの攻撃の形であるグラフィチに対するクサビパスと、パスの起点となるロマリッチに対する執拗なアタックを仕掛けたために、前半のルマンはほとんど攻撃を組み立てる事が出来ずに劣勢の展開を強いられてしまった。ロマリッチとクタドゥールのボランチも、ボールを奪うと言うよりはポゼッションで持ち味が出る選手なので、相手に出足で負けてしまうとルマンも厳しくなってしまう。
それでも何とか前半を耐え忍んで、後半の4分に松井の突破でもらったFKからグラフィチが決めるラッキーなワンチャンスゴールを決めた後、一気に相手が混乱してルマンペースになったのだが、ここできっちりとサイドに出来たスペースを使わずにいつものロマリッチらのシュートの撃ち急ぎでチャンスをものに出来なかった事がドローを招く原因になってしまったと言える。シュートがDFの足に当たってコースが変化した不運はあったものの、こういう失点はいつでも起きてしまうものだ。
松井のプレイについては、この試合ではロリアンの守備が中央に重点を置いていたために、いつもよりはボールに触る機会は多かったのだが、1対1で厳しく詰められるとボールはキープできてもそこから相手を抜いたりする事については失敗が多く、あまり確実性のあるプレイは出来ていなかった。とは言え、前に指摘した傍観者的な守備になってしまう点については改善が見られ、イエローは1枚もらったものの、多少タイミングが遅れてもアタックに行こうとする姿勢の現れだとも言える。一歩一歩前進だ。