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J2第37節 横浜FC-神戸(0-1)

勝ち点が並んだ2位と3位の直接対決、しかも横浜FCはホームの三ツ沢で意気が上がり、神戸はバクスター監督が帰国する前の最後の試合と言う事で、予想通り両チームとも気持ちが入った素晴らしい試合となった。
特に戦術面では下手なJ1を完全に凌駕していて、選手がPAの外側に堅いゾーンのブロックを作って前後からサンドする、横浜FCが見せるプレミア式守備の完成度の高さは知っていたが、神戸が何時の間にか極めて高いラインからのプレス、そこからサイドでのワンツーや大きなサイドチェンジで外から攻める、まさにバルサチックな4-3-3をここまで実践出来ているとは思わなかった。それに加えて、守備での集中力が高くてゴール前でのつまらないマークミスなどが無く、最後まで体を張る気概に溢れていたのは素晴らしいの一言である。
戦術的に完成度の高い同士の対戦となれば、当然個々の能力での勝負に移るわけで、横浜FCはアウグストや城が時折きらめきは見せていたものの、平瀬はともかく(笑)パクカンジョや三浦の高い技術、ホルヴィやエメルソントーメによる正確で大きな展開の前に、横浜FCは自然と劣勢に立たされてしまった。それでも自慢の堅いブロックで神戸のシュートをミドルのみに押さえ、後半14分にはカウンターからあわやという場面を作ったが、アレモンのシュートはGK荻の指先で枠外へ。その2分後に、たった2本のパスからガブリエルがゴールに流し込む決勝点が生まれたのを見ても、勝負は本当に紙一重の差であった。
現時点では神戸が横浜FCよりも一歩抜き出る結果となったが、ソリッドなチーム作りに定評のある松田監督がチームを受け継ぐとは言え、バクスター退任の影響が全く無いとは言い切れないわけで、J1への自動昇格枠を巡る両チームの争いはまだまだ続きそうである。

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