スコッチ・プレミアリーグ第4節 インヴァネス-セルティック(1-1)

セルティックはペトロフが移籍濃厚という状況のためにピアソンとレノンがボランチ、そしてCLを視野に入れてミラーの1トップにチェルシーから加入したヤロシクをトップ下に置いた4-5-1という布陣でアウェイ戦に臨んだ。
ペトロフに比べると展開力の無いボランチに、新戦力の前2枚、そして相変わらずプレイエリアが狭いマクギーディと揃えばセルティックの攻撃が停滞するのも当然で、中村がボールを持ってもいち早く引いた布陣を取る相手にパスの出しどころを失い、決定的なチャンスを作る前に潰されてしまう場面が目立つ始末。
それでも何とか中村のロングパスに飛び出したミラーからのクロスをピアソンが押し込んで先制はしたものの、中村自身もセルティック全体でも良いシーンと言うのはそれぐらいで、後半途中からスペースに飛び出すプレイがうまいズラウスキが入って少し攻撃が活性化されたものの、だんだんと中盤のダイナミズムが落ちてきて相手の逆襲を食らうようになり、最後は皆オフサイドを主張して足が止まったところでインヴァネスの選手にこぼれ球を押し込まれてしまった。
まあ結果も内容もかなりお先真っ暗になる試合ではあったが、セルティックの戦力を考えれば今のうちにCLで中盤を5人にした布陣を試しておかなければならないのも確かで、今後新戦力をフィットさせつつ戦術的な修正をして、いかに試合内容を向上させるかが焦点になって来るだろう。PSVのヘッセリンクを獲得するのではという噂が出ているが、ミラーがポストマンと言うよりもチャンスメーカー的な特性を持っているだけに、是非とも取っておきたいところではある。
中村については、先制点の起点となるプレイをしたとは言え、引かれた相手を切り崩すようなプレイは見られず、相手のカウンターに対するチェックも甘く、CLでの厳しさを考えれば不満だらけである。本人はイタリア勢と当たればどれだけ自分が成長できているか分かるので楽しみと言っていたらしいが、今対戦してもケチョンケチョンにされて終わるのがオチだ。それどころか、今のプレイスタイルのままではオシムにも呼ばれない可能性もあるのだから、もう一度しっかりと気を引き締めてもらいたい。