J1第15節 川崎-G大阪(3-2)

言うまでも無く現時点でのJ1首位決戦となったこの試合は、平日にもかからわずホームで2万人ものサポーターを集めた川崎が、粘りの逆転勝利を手に入れた形となった。
とは言え、試合のペースはどちらかと言えばガンバのもので、特に前半は遠藤からのパスに中山や二川が良く絡んで早いタッチでのパス交換からゴールに何度も迫る攻撃を見せ、完全に川崎を圧倒していたと言える。が、後半から川崎が修正して遠藤の位置にまで厳しいプレスをかけ始めると、とたんにガンバのパスワークの機能が落ちてしまい、低い位置でのミスからジュニーニョにつながれ、最後はDF陣が振り切られて失点を重ねてしまった。
ガンバは攻撃力に比べて守備組織やDFの対人能力が並以下なだけに、完全にペースを握った前半に得点を決められなかった事が敗戦の大きな原因だったのは間違いない。ただ、フェルナンジーニョが欠場して加地やマグノアウベスも怪我上がりだった割にはそれほど内容は悪くなく、これからも他チームの脅威となる存在であることには変わりない。
逆に川崎はよく前半のパニック状態から立ち直った。これはやはりハーフタイムに的確に修正してきた関塚監督はもちろんだが、それを忠実に実行できた選手を誉めるしかない。それだけに前半の内容は首位チームとしては残念で、特にスペースが無い場合のビルドアップがワンパターンでガンバに読まれすぎていたのは反省材料だろう。カウンターチームからの脱皮が望まれるところだ。