ツールドフランス第11ステージ

やはり予想通りこのステージで、今年はいったい誰が栄冠を勝ち取る権利があるのかという残酷なあぶり出しがなされる結果が出てしまった。
このステージで最後のゴールまで残った選手は、ステージを取ったメンショフ、ランディス、サストレ、エヴァンス、ライフェマーの5人。ここまでで既に5分以上の遅れをとっているライフェマーを除いた残りの4人+クレーデンで、ほぼ優勝争いは絞り込まれてしまったと言えるだろう。前日までのマイヨジョーヌであるデッセルや、2位のメルカドはあっけなく遅れてしまい、クライマー連中もマヨのリタイヤを始めとして、シモーニもクネゴも千切れてしまう残念な結果となってしまった。
ただ、この日は3位に終わったものの、マイヨジョーヌを取ったランディスが、TTでの強さはもちろん登りでも他の選手のアタックに余裕でついて行くだけの地力を見せていて、彼を軸として今後の戦いが繰り広げられることは間違いない。ただ、前日に楽をした割にはこのステージでのフォナックチームの働きは頼りなく、第4山岳で張り切ってペースを上げた割には肝心のクレーデンが最後に遅れたTモバイルチームを始め、彼に対する包囲網を跳ね除けることが出来るのかに注目したいところだ。
それにしても、昨年まではランスのもとで一枚岩の強さを見せていたディスカバリーチャンネルチームのふがいなさはいったいどうした事だろうか。第12ステージをポポヴィッチが取ったものの、サヴォルデッリ、ヒンカピー、そしてルビエラといった実力のある選手の中から確固としたエースを絞れなかった事が全体的な士気に影響したのかもしれない。サッカー同様、自転車でもチーム内の意識統一は非常に大事なことなのだろう。