サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

ドイツW杯ベスト16 ポルトガル-オランダ(1-0)

ベスト16屈指の好カードとなった試合だったが、試合内容うんぬんよりもロシアのイヴァノフ主審による、杓子定規でナーバスなレフェリングが試合をぶち壊してしまい、途中からいったい誰が退場になるのかといった部分にだけ試合の注目が集まってしまったのは本当に残念だった。
しかしレフェリングの部分を抜きにしても、ポルトガルとオランダにチームとしての差があった事は事実で、特にポルトガルのマニシェ・コスティーニャ・デコに対し、オランダのスナイデル・コクー・ファンボメルは運動量とパスセンスに劣り、オランダはボール支配率が高い割には前線へとボールを運ぶ機会が少なく、ポルトガルがスペースを潰してコンパクトにした布陣の前に、ファンペルシ・ロッペンの両ウイングにほとんど生きたボールが配給できなかった。
そしてスペースを潰されたのならその代わりとして、フェネホール・ヘッセリンクを入れて高い攻撃からこぼれ球をウイングが狙う試合に出来たはずだったが、ファンバステン監督がその手段に出たのは試合が荒れだしてからでいかにも遅く、先に先にとパワープレイ要員を増やしていったヒディンクに比べると、なんとも煮え切らない采配となってしまった。それでも、柳沢もびっくりのコクーのどフリーボレーが入っていればまた結果は違ったのだろうが・・・
ただポルトガルも試合に勝ちはしたものの、攻守の文字通りの要であるデコをレッドカードで欠いてしまう次のイングランド戦は、優勝を狙う上で最大の試練となる事は間違いない。こと守備力にかけては今大会で1、2を争うイングランドを相手に、デコ抜きでどこまで攻撃力を保つことが出来るのか。ロナウドの怪我の状態も気になるところではある。

モバイルバージョンを終了