ドイツW杯グループB スウェーデン-パラグアイ(1-0)

得点力に深刻な悩みを抱えて2戦目に突入したチーム同士の試合だったが、まさにその不調を証明するような試合内容となってしまった。
序盤はスウェーデンが高い位置でのプレスからリュングベリらの鋭いドリブルで何度もサイドを突破する場面を作ったのだが、幾度となくあったチャンスに決められず、そのうち中央を固めるパラグアイの守備にイブラヒモビッチとラーションのワールドクラスのFWコンビが沈黙し始め、後半になってプレスの勢いが落ち始めるとパラグアイにペースを握られ、試合終了間際にようやくリュングベリのゴールで勝ち越す事が出来たのはラッキーだったと言わざるを得ない内容だった。
3試合目の対戦での力関係を考えれば、スウェーデンの決勝トーナメント進出はきわめて濃厚だが、世界トップクラスの攻撃陣を擁してのこの内容と結果は寂しいと言う他無い。特にFWの調子とコンビネーションをどこまでこれから向上させていけるかが緊急の課題であろう。
パラグアイも攻めさせておきながらGKやDFで最後を締める守備はさすがに伝統の強みを感じたが、守って蜂の一刺しをするにはあまりにもFWに力が無く、画面に出てきたと思ったらヘディングで競ってるだけのサンタクルス、動きはいいんだけどシュートは入る気がしないバルデスと、日本顔負けの前線の状態ではいくら守備陣が粘ってもどうしようもない。最後は、相手の単純なファーサイドのクロスに2列目から飛び込んだリュングベリのマークを完全に外してしまい万事休す。2試合目で無得点というみじめな結果でグループリーグ敗退が決まってしまった。
これでABCDのグループが、2試合目にして波乱無く無風状態というまさに異例とも言える展開になって来ているが、その波に日本が飲み込まれることの無いように願いたいものである。