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欧州CL準々決勝第1レグ リヨン-ミラン(0-0)

こっちはユーベの場合とは逆に、いろんな意味でいかにもミランらしいなあと思わされた試合だった。
監督が変わってないから当然ではあるのだが、ミランのサッカーは良くも悪くも数年前から完成されてしまっていて、結局はピルロを中心としたポゼッションサッカーから最後はスルーパスかクロスに合わせるといった攻めが中心になっているために、ベテランが多くてスタミナに問題を抱えるミランは、どうしても前後半のハーフ以降から相手にペースを譲り渡してしまうはめになるのだ。スポーツサイトの記事では、だいたい前半ミラン、後半リヨンの試合のように書かれていたが、実際は前半は25分過ぎ、後半は15分過ぎからリヨンのペースになっていたように思う。
そんな感じではっきりと試合の流れが時間によって偏っていた試合だっただけに、点が入ればさぞかし面白い試合展開になりそうではあったのだが、現実にはスコアは動かずにスコアレスドローとなってしまった。ミランとしてみればアウェイで上出来だったのかもしれないが、リヨンは攻撃の要であるジュニーニョを欠いていただけに、ホームでFKから先制点を与えてしまったりすれば一気に不利な条件になるわけで、不気味な雰囲気を漂わせながらのドローとなってしまった。
また、この日先発したジラルディーノとシェフチェンコにあまりキレが無かったのは心配なところだ。特にジラルディーノは、スピードのシェヴァと点取り屋のピッポに挟まれて、自分がどうプレイすればいいのか迷いがあるように見える。難しいボールを強引にシュートまで持っていくのが持ち味なのに、変にパスを出したりポストになってみたりで全くらしくない有様だ。ピッポが好調なだけに、次のFWの選択がカギになる事は間違いない。
逆にリヨンにしてみればジュニーニョ抜きで互角の展開を見せたことで自信もついた事だろう。シュートの決定力に難があるのは確かだが、身体能力に優れた前線と高さがあるDF陣を揃えているだけに、敵地でしっかりとファールをゲットし、ジュニーニョのセットプレイに賭けたいところだろう。

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