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J2第3節 仙台-柏(0-1)

現時点でのおそらくJ2頂上対決と言っても差し支えない対戦で、試合はその価値を証明するように素晴らしく緊迫感のある状態で推移した。
柏は、入れ替え戦のあのぶざまな試合を完全に忘れたかのように、各選手が献身的に守って1対1での厳しさを忘れず、仙台自慢のブラジル人トリオに対するマークはもちろんパスの出所も完全に封じ込め、ディエゴに代表される運動量と、谷澤に代表されるテクニックで仙台を圧倒し、次々にシュートを放つもののこれが得点にはつながらない。
この柏にとってのいやな流れが変わったのは後半11分で、それまでの欲求不満があったのかチアゴが報復プレイで一発退場、これで数的優位に立った柏が一気にペースを握り、最後はサイドでのパス交換から中に飛び込んだディエゴがフリーで頭に合わせて柏が先制、あとは何度かカウンターはあったものの柏が試合をコントロールしてきっちりと勝ち点3を手に入れた。
仙台はいわば昨年の京都方式と言うべき、攻撃陣をブラジル人の能力にかけるという形に出たわけだが、昨年と違うところは相対的に選手の質が高いJ1から3チームが降格しているという部分なわけで、それはすなわち固く守って3人だけで点を取るのか、前に出て旧J1チーム以上の得点力を出すのかという選択をどこかではっきりさせなければ、結局は上位相手に互角以上の勝ち点が取れない「善戦マン」になってしまう危険性があるように思う。
それは柏にとってもしかりで、これからも試合を支配する事は間違いないだろうが、やはり決めるべきに決める人材がいないと、取ってしかるべき勝ち点が下がってしまうことになるわけで、控えのフランサの起用法も含めて石崎監督の「勝ち方」が求められているように思う。

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