欧州CLベスト16第2レグ バルセロナ-チェルシー(1-1)

ホームで1-2という結果を受けて、この試合は2点差で勝たなければならないチェルシーは、ドログバの1トップの下にダフ、ロッベン、ジョー・コールを並べた攻撃的な布陣で臨んだ。バルサはいつも通りのエトオ、ロナウジーニョ、メッシの3トップを並べた布陣。
試合は最初からバルサのペースでチェルシーの策は全く通用せず、バルサの高い位置からのプレスとラインコントロールに前線の4人の動きが完全に封じられ、セカンドボールもパス回しのうまいバルサがあっという間にポゼッションしてしまうので連続攻撃も仕掛けることが出来ず、チェルシーはまるでチャンスらしいチャンスを作り出すことが出来なかった。
後半になって機敏なクレスポを入れた事と、バルサにやや疲れが出てパスでつなぐばかりでなくロングボールを交えて休みを入れるサッカーにしたせいで、多少はチェルシーもサイドを起点にしてDFの裏に一瞬抜け出したクレスポがクロスに合わせたようなチャンスを作ったのだが得点できず、逆に34分にエトオからパスをもらったロナウジーニョがDF3人をものともしないドリブルで抜け出し、チェルシーに引導を渡す得点をゲットしてしまった。
チェルシーはロスタイムにお情けのような形で微妙なPKをもらって同点に追いつきはしたものの、当然試合はそこまで。組織はもちろん個人能力やメンタル面においても、完全にバルサがチェルシーを圧倒していることを見せ付けられた試合であった。
しかし今のバルサには、ベストメンバーならミランやユーべ、バイエルンに比べても本当に弱点らしい弱点が無い。そんな中で次節はDFの大黒柱であるプジョルが欠場する事態となったわけだが、今後ロナウジーニョ、デコといった柱が抜けた場合にしのいで行けるかだけがバルサの心配事なのかもしれない。