イングランド・プレミアリーグ ボルトン-フルハム(2-1)

この試合は中田についてのみ。
中田は4-3-3の左ウイングとして入り、ボランチはファイ、オコチャ、ノーランという面子で試合は始まったのだが、とにかくボルトンの中盤からのパスが高い位置に張っているヤンナコブロスやデイビスへと飛んで行くだけで、味方の信頼度の差もあるんだろうが、比較的ボランチに近いところに位置してパスで崩そうと考えていたであろう中田には、ほとんどボールが回って来なかった。ボルトンは前半ロスタイムに同点に追いついたが、内容からすると全く幸運なだけだと言えた。
ところが後半になってアラーダイスマジックが炸裂、得点力のあるノーランを右ウイングに上げ、ヤンナコブロスを左ウイングにして中田を左のボランチに置くと、一転して中田を経由するボールが増え始め、少ないタッチで精度の高いミドルパスを出す中田のプレイで攻撃が活性化し、一気に逆転に結び付けてしまった。
が、それで中田は調子に乗ってしまったのか、リード後は「自分のゾーンをほったらかしにしてフリーになれる位置にフラフラと上がる」悪い癖が出てしまい、完全に試合の流れから消えてしまった。まだCHとしては守備面で穴があり、ウイングとしても不適格とされても仕方の無い内容になってしまったが、後半開始から逆転までの輝きを監督がどう評価するかが興味深い。