オランダ・エールディビジ第26節 ヘラクレス-アヤックス(1-3)

アヤックスが4-3-3というフォーメーションなのもあってか、この日のヘラクレスはPSV戦やフェイエ戦とは違って4バックに戻り、その代わりマイボール時には最近相手に研究されつつある平山を低い位置に下げて両ウイングが上がるスペースを作る作戦に出た。
序盤はそのゲームプランがぴったりとはまり、ヘラクレスは激しいプレスからボールを奪うと、平山におびき寄せられて出来たスペースにヌルメラやスラウターが走りこむ形が何度も決まり、19分にはヌルメラとヤンセンのコンビで右サイドでボールをキープ、そこに飛び込んだスラウターが合わせるといった先制点に結実した。
平山も低いプレッシャーを受けにくい位置で確実にボールをさばく役割を果たし、その後も何度もクロスを上げる機会があったのだが、相変わらず精度がおそまつで2点目を決められず、30分に早くもヘラクレスはペースが落ちてしまい、布陣が間延びした中でパスをカットされてさらにラインが下がるという悪循環が起こり始め、とうとう前半終了間際にPA付近でボールを回されてフンテラールに同点にされてしまった。
後半から平山はいつものように前に張るポジションとなり、マークについていたフェルメーレンがそれほど屈強な選手では無かったのもあって終始競り勝ち、アヤックスにボールを支配される中でロングボールからの起点として奮闘したのだが、16分のDFの裏を取ってGKと1対1になった場面ではシュートを躊躇してしまってクリアされ、逆に37分にゴールポストにあたった跳ね返りをアヤックスに決められ、ロスタイムに駄目押しの3点目を決められてヘラクレスは勝ち点0に終わってしまった。
平山は前の試合に比べると動きは良くなっていて、確実にヘラクレスの攻撃の中継点として機能し続けてはいたのだが、ことPA内の動きに限ってはあまり鋭さが見られず、クロスの精度が悪いとは言えもう少し相手のマークを外すような工夫が見られなかったのは残念だった。ヘラクレスもあとは残留のみが目標となったわけで、これから続く下位争いでどんな形でもいいので結果を出して欲しい。