イングランド・プレミアリーグ WBA-フルハム(0-0)

稲本はこの日も先発し、カウンターの場面からの折り返しを体を張ってスライディングで止めるなど、カバーリングやDFに近い危ない場所での落ち着いたキープなど、守備的CMFとしてはほぼ完璧な仕事をしていた。ただWBAの攻撃自体は、センターから素早くサイドに回そうという意図は見えたものの、フルハムのラインディフェンスの前にサイドでことごとくオフサイドを取られ、前半終了間際にボアモルチの退場で訪れた数的優位の機会をほとんど生かすことが出来なかった。
やはりこういう中で点を取って勝って行くには、相手のバイタルエリアの中でボールを収めて後ろの攻撃参加で厚い攻撃を仕掛ける事が必要なのだが、WBAのボールの収まりどころは唯一カヌーぐらいなもので、そういう意味でテクニックを持っている稲本がもっと高い位置でボールにからめるようにならなければならないのかもしれない。
守備をちゃんとやった上で注文をつけられるのは稲本本人としてはたまったものではないだろうが(笑)、ここ最近の出来を見てももっとやれるだけのポテンシャルがあると確信できるだけに、より一層のレベルアップを期待したいところである。