J2第39節 山形-仙台(0-2)

J1昇格争い渦中のみちのくダービーと言うことで観客もかなり入って盛り上がった試合。
だが、両チームとも負けたくないと言う意識が強いのか、互いに守備に重点を置いた戦い方となったために、互いにそれほど決定機を作る事が出来ず、結果的に仙台がセットプレイから取った2点で試合は決まってしまった。とは言え、試合の内容から見れば正当な得点差だったと言える。
仙台は山形の中盤に終始プレッシャーをかけて中から良いパスを出させず、テクニックには秀でているが線の細い阿部と原と言う若年層日本代表クラスの若手FWをフィジカルで封じ込め、山形は狭いサイドでの遅い展開を強いられてしまった。またサイドバックの攻撃参加も非常に少なく、ここに来て攻撃の形と言うものが手詰まりになってしまった感があるのは非常に厳しいのは確かだ。この先、ライバルに比べて対戦相手が比較的恵まれているだけに、どこまで思い切った攻めが出来るかが昇格へのカギを握りそうだ。
逆に、仙台はカウンターのチャンスに素早く大きな展開をする事で、山形の守備陣形が整う前にフィニッシュまで持ち込む攻めが出来ていた。が、今後もカウンターで勝負するには京都あたりと比べてFWの迫力不足は否めず、ようやく機能しだしたコンパクトな守備の錬度をより高めて最終節の福岡、その前の京都との対決に臨みたいところだろう。