イングランド・プレミアリーグ ボルトン-WBA(2-0)

久しくリーグでの勝ち星から遠ざかっているボルトンにとっては、前節アーセナルを破って勢いに乗るWBAを相手にホームとは言え気を抜けない試合。ボルトンは怪我人続出で、中盤はファイが底に位置してノーランと中田が脇を固める4-1-4-1の形の布陣。
試合は中盤での潰し合いからボルトンがペースを握り始めたとたんにWBAにPKが与えられ、これは中田は今日も逆タリスマンなのかなと思ったのだが一度決まったPKがやり直しになって2度目は見事に吹かしてしまってボルトンは命拾い。それ以降は、ボルトンは終始高い位置からの早いチェックが機能し、それ以降はWBAに全く主導権を与えずに安定した試合運びを見せた。
しかし、28分の中田のゴール前至近距離のボレーが味方のヤンナコブロスの体を張ったクリア(笑)に防がれるなど運が無く、攻撃もたまに出る中田のスルーパス以外は最後はアーリークロスをドカンといった攻めに終始するなど単調で、プレミアの上位チームに比べると点を取る形と言うものが見られなかったのは今後を考えると不安がいっぱいだ。それだけに、後半36分にヤンナコブロスを始めとする蹴りたいオーラを出しまくっている味方を押しのけて、ゴール左ギリギリを狙った見事なグラウンダーで決めた中田のFKは価値があったと言えるだろう。
中田についてはFKのゴールは確かに喝采ものなのだが、それをもらったプレイも長い距離を走ってゴール前に飛び込んだからこそ得られたもので、2点目につながったゴールライン上での粘りも含めて、今日は終始プレミアのペースをつかんで効果的な動きが出来ていたように思う。守備でもただスペースを埋めるだけではなくてスライディングでのアタックにもトライし、だんだんプレミアのCHとして恥じない働きが出来るようになって来たのはさすがである。是非中村や稲本も見習って欲しいところだ。