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親善試合 ウクライナ-日本(1-0)

日本はGK川口、DF三都主、茂庭、坪井、駒野、MF中田コ、稲本、中田、中村、FWが柳沢と高原のダイアモンド型4-4-2、ウクライナは残念ながらシェフチェンコが発熱のため欠場、そしてボロニンもおらず、雨のせいもあってか観客も少なくて寂しい印象。
試合はピッチが濡れているせいでボールの運びが重く、日本も長いボールを使わざるを得ない事もあって体格に勝るウクライナが押し込む展開。日本は何とかトップに当てて起点を作ろうとするのだが、ポストプレイがままならずになかなか押し上げる事が出来ず、サイドチェンジを使って広く攻めるウクライナに振り回されてしまう。
しかし日本も15分を過ぎると少しピッチにも慣れて来たのか日本もツータッチでボールを回せるようになるが、もう一つラストパスの息が合わなくてシュートまで持ち込めない。が、ウクライナも引いて慎重に守る日本の守備を崩せずに膠着状態が続く。35分過ぎからは両チームに疲れが出て中盤のチェックが甘くなり、互いにゴール前のシーンが増える。そして40分にワンタッチで裏に出されてベリクが完全にどフリーになるピンチが訪れるが、シュートが大きく外れて日本は事なきを得る。
後半になると日本は高原に代えて鈴木を入れてポストプレイの強化を狙い、ウクライナもロタンを入れて攻撃的に出る。そして日本が受身の時間帯が続いた8分に、中田コが後ろからのファールで一発レッドを食らって退場になってしまう。ここで日本は柳沢に代えて箕輪を入れて3-5-1という形、事実上は5-3-1という布陣にする。さらに日本は三都主に代えて村井、中村に代えて松井を投入。
これで防戦一方だった日本も少しサイドが活性化して一息つけるようになったのだが、ウクライナの圧倒的なボールキープは変わらず、25分の波状攻撃もバーとミスに助けられて時間が過ぎて行く。しかし43分に箕輪が相手選手に手をかけたという厳しすぎる判定でPKを取られてとうとう失点してしまう。その後は相手GKの露骨な時間稼ぎもあって反撃する時間も無く、日本は不満の残る敗戦を喫してしまった。
審判の露骨な判定で退場とPKがあったとは言え、今日の日本は終始バランスを保って集中力高く守る事が出来た。前半は稲本と三都主のサイドが非常に不安定だったが、中田の判断でポジションを変えてカバーしたのは良い応用力だったと言える。坪井と茂庭のCBも、今日のように守備に専念しなければならない試合では頼もしかった。
しかし攻撃に関してはこの日も全くいいところが無かった。ピッチが悪くてパスワークが発揮できなかった不利はあったが、FWのキープとサイドの上がりが特に前半は全く無くて、まるで得点の期待が出来なかった。後半になってようやくサイドが少し活性化したが、動けない稲本と中村を引っ張って不調の鈴木を入れたジーコの采配はあまりに的外れでは無かったか。もっと早く、キープ力とテクニックのある松井や大久保を入れるべきだったように思う。
このウクライナ戦はラトビア戦とは全く違う試合になったが、やはりジーコの人選、選手起用の優先順位に疑問を持たざるを得ない欧州遠征だったと言えるだろう。

●採点


  • 川口 6 PK以外はまずまず安定したプレイだった。

  • 三都主 5 いつも通りの軽率なプレイが多かった。

  • 茂庭 6 人に強いところは見せたが危ないミスも。

  • 坪井 6 ミスもあったがコンディションは確実に上向いている。

  • 駒野 5 3バックになってからは上がれたが、終始消極的に過ぎた。

  • 中田コ 5 プレイはまずまずだっただけに不運なレッドだった。

  • 稲本 5 前半は何もかもが鈍くて遅かった。守備専になってからは目立たなくなったが。

  • 中田 6.5 驚異的な運動量とキープ力で今日の日本を支えた。

  • 中村 6 サイドに流れるなど何とか攻撃につなげようとはしたのだが・・・

  • 柳沢 5 ウクライナのマークの前にいいところ無し。攻撃も消極的。

  • 高原 5.5 シュートの意識はあったが精度が・・・ポストにも苦労した。

  • 鈴木 5 数的不利な状況での1トップはあまりに厳しかった。

  • 箕輪 5.5 まずは無難な出来。PKの判定はあまりに不運。

  • 村井 6 ミスもあったが積極的な姿勢は評価できる。

  • 松井 6 何とかボールキープで踏ん張った。

  • 大久保 -

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