スコットランド プレミアリーグ第2節 セルティック-ダンディーU(2-0)

言うまでも無く中村のセルティックでのデビュー戦。中村は4-5-1の1トップの巨漢ハートソンの下に位置するポジションでの起用。とは言え、中村は比較的フリーマンのような形で中盤に下がったり左右に流れる形のプレイが多かった。
中村は最初に惜しいヘディングがあったり、得点は決まらなかったが18分にグラウスキーへの見事な浮き球のスルーパスを決めたり、スピードの速いパスをきっちりトラップして確実につなぐなどスコットランドの良いピッチでいかんなく技術を発揮し、それ以降はどこのポジションにいてもパスが集まるほどの信頼感を一気に勝ち取る事が出来た。交代時には観客のスタンディングオベーションで迎えられたが、それがただのご祝儀だけでは無かったのは間違い無い。
しかし、セルティックのチーム自体としては、DFのマーキングやポジショニングにずさんな部分が多く、結果的に無失点だったとは言え点を決められてもおかしくない場面は何度もあった。また、中村の中盤に下がったりサイドに流れたりするプレイも、スペースがあればどんどん選手が上がるブリティッシュスタイルのサッカーにうまくカバーされていてイタリアの時ほど攻撃の閉塞感にはつながっていなかったが、ハートソン以外の選手の決定力があまりに頼りなく、中村自身が点を取るようにならなければレンジャースに対抗出来なくなって来るかもしれない。
まあ何にせよ悪いスタートとならなかったのは確かで、これから先は「うまい選手」から「試合を決める選手」への早いステップアップを期待したい。