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オランダ エールディビジ フェイエノールト-ローダJC(4-1)

現在10位と調子の上がらないローダをホームに迎えたフェイエは、小野が先発に復帰してホールとホフスで3ボランチを組み、前線にカルーとカイト、カステレンを並べた4-3-3という布陣で臨む。
試合はいきなりフェイエがオフサイドトラップを掛け損なって、ゴール寸前でエストランが必死のクリアという危ない場面で始まってしまう。それが象徴するようにフェイエの攻撃が機能せず、中盤の小野とホフスが常時上がってしまっているためにかえってスペースが無くなってしまい、逆に最終ラインの前のスペースがぽっかり空いてしまうという悪循環を起こす。しかしローダもコネらの個人技に頼った攻撃ばかりで、守備も組織化されていなくてフェイエが何とか試合を支配する。
しかし、6分に小野のFKが相手に当たってコースが変わってゴールに入るという幸運がフェイエに転がり込む。さらに23分には、カイトが右サイドの1対1を制して突破、そこからのクロスをカステレンがダイビングヘッドで決めて2点をリードする。
ここからローダが反撃・・・と言いたいところだが、フェイエは小野がパスを散らす役に徹し始め、ローダの甘い守備に対して何度も決定的なシュートを放つが決められずに得点出来ない。そうこうするうちに、またも小野とホフスの役割分担があいまいになり、フェイエはボールを取られては戻ってゴール前でスペースを埋めるだけと言う形になり、攻撃が再び停滞したまま前半は終了する。
後半になると今度はローダが高い位置から守備を仕掛け、SBが積極的に上がってのサイド攻撃で何度もフェイエゴールを脅かす。GKローデバイクスのセーブで何度もピンチを脱していたフェイエだが、6分に右サイドに展開されてのクロスをエストランがスライディングしたボールがフェイエゴールに吸い込まれてしまう。
12分にホフスに代えてガリが投入されてホールが右SHに移動した4-4-2の形になると、ようやくフェイエの中盤での役割分担が明確になり、ローダのサイドを封じると同時に、サイドでボールを組み立てるフェイエ本来の攻撃の形が出来るようになる。そして23分に、前に上がった小野がパスを受け、PA内でDFを交わしたところを倒されてPK、これをカイトが落ち着いて決めてフェイエがようやく3点目を挙げる。
あとは前に出る割に守備の動きが落ちたローダ相手にフェイエが好きなようにカウンター攻撃を浴びせ、40分にガリのスルーパスを受けたカルーがGKを交わして4点目を決めたところで勝負あり。フェイエが運も味方に付けてリーグ5連勝を飾る事が出来た。
小野は結果的に2点にこそからんだものの、全体的な出来としては凡庸で、特に守備ではただスペースを埋めるだけでパスを回されて右往左往する場面が非常に目立ち、試合勘という面でまだまだ足りてない部分があった事は間違い無く、イラン戦に向けてもう一つ実戦で感覚を取り戻して欲しいところだ。またフェイエとしても、ホフスと並ぶと互いに良さを消しあってしまう面があり、ホフスを使ってチームのダイナミズムを上げるのか、小野を使って幅広い展開を指向するのか、それとも何とか両立させる事を目指すのかの選択に注目が集まるところだろう。

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