サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

J2第1節 草津-山形(0-3)

Jリーグ参入後、ホームでの草津の初陣。前橋は今時珍しい茶色の芝生だが、観客はほぼ満員の状態。草津は元セレッソの御給を1トップとした4-2-3-1で、山形は京都から来た原、そして林の2トップとした4-4-2で臨む。
試合は開始から両チームともに活発な運動量が目立ち、なかなか互いにビッグチャンスを作れない展開が続く。それでも、ホームで燃える草津がやや押し気味に試合を進めるも、攻め急ぐ気持ちが強すぎるのか、無理なワンタッチでのパスからミス、それを走ってカバーするといったマッチポンプな動きが目立ち、かえって山形のほうが的確な判断で少ないチャンスをシュートまで持っていく形が見られる。
それでも、15分を過ぎると草津がサイドからチャンスを作れるようになり、22分には右サイドでの数本のワンタッチパスからクロス、それに飛び込んだ御給がぎりぎり届かないといったビッグチャンスを作る。しかしその2分後、今度は山形が左サイドからクロス、これが右に流れたところを佐々木がダイレクトでシュートを打ち、これが草津DFに当たってゴールに入るというラッキーなゴールを決める。
その後は、落ち着きを取り戻した山形が大きな展開でポゼッションと取り戻し、草津も少しボールをキープして押し上げを待つ姿勢が見られ始め、試合としては膠着するものの両チームともにきちんとラストパスまで持っていく場面が多くなって試合は落ち着いて見られるようになる。そして互いに散発的なチャンスを作りながら前半は終了する。
後半開始早々山形が追加点。山形が右サイドで持ったボールをワンタッチでパスを回し、右からのアーリークロスが草津DFの間にいた原にドンピシャで入り、原はこれを胸でワントラップして落ち着いてゴール、そのすぐ後には草津DFのクリアミスを拾った高橋健二がダイレクトで草津ゴールに突き刺してあっという間に3点目を挙げる。
その後は草津も3バックにしてFWを増やすのだが、山形もじっくりと守備に人員をかけ、ほとんど草津にスペースを与えない。従って、草津がボールを奪ってもパスを出す場所が少なく、結果的に縦にアバウトなボールを出すだけの攻めに終始し、逆に山形がセカンドボールを拾っては逆襲するも、何とか草津が防ぐという展開に。35分を過ぎると、足が止まった草津相手に山形が好き放題攻める始末。
40分ごろからは草津も何とか1点を取るために頑張るのだが、それが個人のレベルで留まって回りの押上げが無く、山形の守備の人数が揃ったところにクロスを出しては跳ね返されるパターンが続き、試合はそのまま終了、草津はホームで悔しい開幕戦となってしまった。
草津は相手を押し込む時間帯もあり多くのチャンスも作るのだが、ここという場面でイージーな個人ミスがあったりクロスが不正確だったりするなど、やはりまだまだ厳しい舞台での経験が不足している印象は否めない。また、ボールの落ち着きどころもあまり無く、ゴールに近ければ近いほど逆に判断に迷いが増えてシュートチャンスを再三逃すのを見ても、ホームで気負いが強すぎて視野が狭くなってしまっていたのかもしれない。ともかくこれで1戦は経験したのだから、アウェイの試合で自分達のサッカーを取り戻してもらいたい。
山形は、終始草津に押されながらも隙を突いて得点、そして後半開始早々に2点と、これ以上無い試合運びで完勝する事が出来た。また少ない人数でのパス回しや前線からのチェックもも正確で、カウンターチームとしての完成度はさらに上がったと言えるのではないか。今後は、自分達が勝たなければいけない試合でどうやって相手を攻め落とせるかが、昇格へのカギになって来そうである。

モバイルバージョンを終了