イタリア セリエA第17節 レッジーナ-パレルモ(1-0)

同じ南部同士、降格争い同士の熱くなりそうな試合。レッジーナはボナッツォーリの1トップの下にコルッチと中村が並ぶおなじみの3-6-1、対するパレルモも巨漢トーニを1トップとする4-5-1の布陣。
両チーム共にフォーメーション的に中盤を厚くした形なのとライバル心もあってか、試合は最初から1対1での潰し合いが続く様相を見せる。序盤はややパレルモが相手陣内でセットプレイをゲットするものの、先制点はレッジーナに入る。7分に、右のスローインに反応して抜けたコルッチからのクロスを弾いたところを、中にいた中村が落ち着いて押し込んでラッキーな、しかし中にちゃんと居なければ取れない点をゲットする。
その後はレッジーナが早くも受けに回ってしまい、ラインが下がってプレスの勢いが落ちてしまい、中盤のテデスコとモザルトというラインを突破されては危ないシーンを作ってしまう。レッジーナは中村とコルッチがサイドに開いている分中央が薄くなってしまい、パレルモが中に絞って仕掛ける攻撃に対応する事が出来ない。
20分ごろにややレッジーナが押し返し、セットプレイの機会を何回か得られるものの得点には結びつかず、またすぐにパレルモに主導権を握られて前線が孤立、中村もほとんどの時間を守備に割かれる始末でただレッジーナは耐えるのみ。それでも相手のシュートミスなどに助けられて無失点で前半を終了する。
後半になっても試合のペースは変わらず、レッジーナは引いている上に1対1での対応も甘くてトーニからボールをつなげられてピンチを招く。レッジーナはGKのエリア外でのセーブも目こぼしてもらってラッキーなお年玉。ここでマッツァーリ監督はたまらずコルッチを下げてパレデスを入れて守備のてこ入れを図る。
15分ごろからはようやくパレルモのペースが落ちてレッジーナの選手がスペースをもらってプレイできるようになるのだが、安全を考えすぎてかとにかく長いボールを蹴る攻めが多く、もう一つ良い形を作る事が出来ない。その後は互いにミスをしあって最後は体で止めるようなグダグダの展開に。
その後はパレルモの力押しの攻めをゴール前に人数を固めて中村も下げ、ただひたすら亀の子のように守りきって、ただ結果だけと言える勝利を手にする事が出来た。
今日の中村は風邪の影響か、アイデアはなかなか良かったもののボールを失う場面も多くてキックの精度ももう一つだった。ただ、それも前線でボールを受けるという姿勢があったからこそであって、その結果として得点場面が巡って来たのだという事を忘れないで欲しいものである。