ナビスコカップ決勝 FC東京-浦和(0-0PK4-2)

赤と青で満員の国立競技場、サポーターの数では赤が7割と浦和が有利、しかしサッカーの結果はサポーターだけでは決まらない。
FC東京は土肥、加地、茂庭、ジャーン、金沢、今野、三浦、石川、ケリー、戸田、ルーカスの4-2-3-1、浦和は山岸、アルパイ、闘莉王、ネネ、山田、長谷部、三都主、鈴木、田中、エメルソン、永井の3-4-3というスタメン。
試合は10分までは両チームとも縦に早い攻撃を指向した落ち着かない展開が続く。そこからは、浦和が永井やエメルソンのドリブルで立て続けにFKをもらうなど、やや浦和のほうにペースが移ったかに見えたが、FC東京も三都主の裏を石川が度々突くなど、サイドを使った攻撃でペースを押し戻す。
21分にはカウンターから三都主がPA左でボールを受けてダイレクトシュートを試みるも大きく外れ、その直後にはルーカスの裏への抜け出しからシュートを放つもこれも大きく上に外れてしまう。
そうやって両チームともに一進一退の状況が続いた30分、いきなり試合を大きく左右する出来事が起きる。FC東京の守備の要であるジャーンがエメルソンを倒して2枚目のレッドで退場してしまう。ここで原監督は三浦に代えて藤山を投入、4-1-3-1という形で対応する。
これで浦和のペースになるかと思われたのだが、かえってDFの裏のスペースを消されたためにエメルソンが動けず、田中や永井も足が止まり、後ろから前線を追い越す選手も無いためにひたすら攻めあぐねる展開が続く。かえってFC東京に度々サイドからカウンターで崩されてしまう始末。そしてそのまま大きな変化も無く前半は終了する。
後半になると浦和は永井をサイドに出して山田を中に入れる形に変更し、これが功を奏して永井のサイドからFC東京の守備を崩してペースをつかむ。FC東京もこのポジションチェンジに一時は混乱し、中盤のプレスが弱まって浦和の二次攻撃もくらうのだが、エメルソンや永井がカウンターからのビッグチャンスを外してしまうなどしてどうしても得点出来ない。
19分に何度も石川に裏を取られた三都主に代えて平川を投入するが、守備を修正したFC東京の忠実なマーキングに浦和のダイナミズムがどんどん落ち込んでしまう。それでも35分を過ぎるとFC東京は疲れが出て前に上がれなくなり、浦和が一方的にボールを支配して攻め込む展開になる。しかし、GK土肥を中心としたFC東京守備陣の集中力は最後まで衰えず、決して浦和の選手をフリーにしないでしのぎ続ける。
べた引きすると何度かは決定的なピンチを迎えてしまうのがサッカーの常なのだが、延長戦でもその何度もあったチャンスを決められなかった浦和が勝負に負けるのもやはりサッカーの常で、無得点で120分を戦った後のPK戦で、最後に山田が止められてFC東京が悲願のタイトルをものにした。
何と言っても、この試合は10人になっても最後まで集中力を切らさず、粘り強くマークとカバーをし続けたFC東京の守備を賞賛するしかない。それでなおかつ、カウンターの場面でボールをカットされてもあきらめる事無く、前線から追い込んだ動きが最後まで浦和に余裕を与えなかった。
浦和は、チーム唯一の弱点とも言える、引かれたときの攻撃の引出しの少なさと融通の効かなさが、相手が10人になってしまった事で改めて浮かび上がってしまったのかもしれない。2ndリーグで唯一敗れたFC東京に、また同じような形で負けてしまったのは監督やコーチの責任が大きいと言える。それでも、27本放ったシュートのうち、たった1本でも決まっていれば大差で勝てた可能性は高かったのだが、これがサッカーと言うものだ。
とにかく、原監督を始め、FC東京の選手、サポーターの皆さん、おめでとうございます!

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