今日の戯言

結局、U-19の日本は三度のPK戦の末、アジアで3位と言う結果を残すに至りました。このユース代表については、今まで散々戦術や選考のミスマッチだと首脳陣を責め続けていたのですが、本来優れた選手というものは、どんな戦術であってもそれなりの働きをするのが当たり前で、今のA代表がトルシエからジーコへと180度チーム作りが変わっても結果を残しているのは、ひたすらに選手がそれに対応できるキャパシティを備えていたからなんですよね。
ワールドユースでチェコを3-0で破ったアテネ組にしても、グループリーグ敗退が決まって吹っ切れた試合では強いところを見せた事があったとしても、結局アテネで結果を残せなければ、それは弱いと同義になってしまうのです。選手の潜在能力がいくら高くても、それが実戦で発揮できなければ全く意味が無いわけです。そういう観点からすると、今回のU-19は弱いと言い切ってしまって構わないと思っています。
スポナビの海江田氏によるコラムはなかなか示唆に富んだ秀作だとは思いますが、ここまでU-19の試合運びを問題視する事自体がそもそも異常な事であって、オランダやイングランド、ドイツといった国はユースの大会に関係無く優れた選手を輩出し続け、イタリアでは技術的には日本選手より数段下手な選手であっても守るという点だけについては日本のA代表よりレベルの高い選手はゴロゴロしているわけです。
この年代のサッカー選手としての寿命はまだ10年以上あるわけで、今の結果を踏まえて自分は弱いと認識し、弱さを克服するための個人的な努力を今後どれだけ積み続ける事が出来るのか、前園や磯貝や田原にならずに中田になる事が出来るのか、たとえオマーンに敗れてもJは残るように、育成という仕事をユース代表だけに押し付けてしまっては、真の日本の強化には決してつながる事は無いように思います。それだけに、サポーターである我々がどれだけ普段のJの試合に厳しい目を持つ事が出来るのか、サッカー新聞紙のエル・ゴラッソも創刊されるようですし、我々が日常でどれだけ高い意識を保つ事が出来るのかが問われているように思いますね。