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オランダ エールディビジ第29節 フェイエノールト-アヤックス(1-1)

PSVとの勝ち点差を逆転してCLに出場するためにも、フェイエにとっては絶対に勝たなければ行けないクラシケル。フェイエはソンがサスペンドで右サイドにギャンが入る以外は、最近のベストメンバーと同じ。もちろん小野もスタメンである。アヤックスもイビラヒモビッチにファンデルファールトが揃うほぼベストメンバー。
クラシケルらしく、局面局面での激しいプレイが目立つ序盤。開始早々はアヤックスが攻め込むものの、5分を過ぎるとフェイエが盛り返すと言うジャブの応酬で試合は始まる。アヤックスが縦への早いパス交換やサイドチェンジで分厚く攻めるのに対し、フェイエはカウンター気味のサイド攻撃や、セットプレイでチャンスを作る。
10分を過ぎると試合はやや落ち着くものの、15分ごろにフェイエのゴール前でのつなぎのミスが多くなり、セカンドボールを次々に拾われてアヤックスペースに。フェイエはDFラインが下がったままになって中盤でプレスが効かず、次々にパスを通されるものの、シュートミスや最後の粘りで何とか得点を与えない。
35分ごろから試合はようやくフェイエのペースに。小野のトリッキーなプレイからカイトのシュートなどの場面を作るのだが、少ないチャンスではなかなか難しい。そして40分からは再びアヤックスペースになるものの、運も味方して無失点のまま前半終了。
後半になるとアヤックスも疲れたのか、中盤のプレスとマークがやや甘くなり、小野もボールを触って展開する場面も増えてくる。しかしえてしてサッカーでは逆の結果が出るもので、23分にフェイエが押し込みながら軽率なプレイでボールを失い、左サイドに展開されてファンデルファールトのドリブルにガリが振り切られての折り返しをイブラヒモビッチに押し込まれてしまう。
当然フェイエも攻勢に出ようとするのだが、互いに足が止まった状態の打ち合いになり、ゴール前の場面は増えても肝心の場面でのミスが多く、アヤックスのDFの個人能力も高いのでフェイエはなかなか崩すところまで行けない。かえってサイドから度々アヤックスの危険なカウンターを浴びる始末。
このまま試合終了かと思われた44分、左サイドで途中出場のラゾビッチがうまく1対1で勝ち、ファンペルシのクロスをカイトが体のどこに当たったのか分からないようなシュートをゴール内に転がしてフェイエが土壇場で同点に。最後の小野のFKもラゾビッチのヘッドがわずかにゴールを外れて同点で試合終了。
フェイエはアヤックスに個人能力で劣る分、苦しい戦いを強いられたものの、試合終了間際に得点して同点で終われたのはラッキーだったと言える。PSVの結果がまだどうなるかは分からないが、得失点差を付けられているだけに、最終戦で勝ち点2以内の差に留めておきたいところである。
今日の小野は、プレスのきつい前半は守備に追われる場面が目立ったものの、後半はフェイエの攻撃のリズムを作り出していたと言える。しかし、体調がベストでないのかボールに触る回数も前線に上がる機会も少なく、その数の増加がフェイエの調子に直結するのが明らかなだけに、シンガポール遠征で調子を崩してしまったのが悔やまれる。

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