イタリア セリエA第24節 ボローニャ-ラツィオ(2-1)

雪のため延期されていたラツィオ戦。ボローニャにとってはハードスケジュールの上に強敵ラツィオが相手と正に今期の正念場となった試合。ボローニャはターレとシニョーリの2トップにボランチがアモルーゾ、ロビーゾ、中田、3DFの一角には初先発のテルッツィが入ると言うややターンオーバー的な3-5-2の布陣。ラツィオはコッラーディとインザーギという2トップの4-4-2。
試合は終始ラツィオのペースで推移する。ラツィオは2トップがシンプルなポストプレイから両サイドのスペースに次々に選手が入り込んで早いタイミングでパスを回し、サイドの数的優位を生かして中にどんどんクロスを上げて来る。ボローニャはDFラインが引きすぎて中盤にスペースがぽっかり空いてしまい、ラツィオの選手は容易くバイタルエリアに入り込んで二次攻撃を繰り返す。ボローニャは何とかターレにロングボールをぶつけるだけが精一杯。
またも業を煮やしたマッツオーネは22分に再三サイドを破られていたテルッツィをガンベリーニに交代、ラツィオも少しペースが落ちてボローニャもようやく攻撃を仕掛けられるようになる。が、それも5分ともたず、再び流れはラツィオのペースに。
しかしいくら内容が悪くても運が味方しているのが今のボローニャで、33分に中央からの中田のパスを右に走りこんだアモルーゾが中に折り返し、シニョーリの右足でのダイレクトシュートがスタムの胸に当たってゴールに吸い込まれると言うラッキーな先制点をゲット。しかしそのわずか4分後、右サイドでの中田とネルボのマークの受け渡しがうまくいかなかった隙を突かれてクロスを上げられ、コッラーディのヘッドはパリウカが一度は弾いたものの、フィオーレにこぼれ球を押し込まれて同点に。
そこからハーフタイムを挟んでは正にラツィオの攻撃練習で、ボローニャPAの中を無数のクロスが飛び交うも、いつも通り運とパリウカの奮闘で何とか持ちこたえるボローニャ。そして19分にはまた何故かボローニャが追加点。中央で中田が受けたファールからのFKをターレが競って落としたボールをアモルーゾがワントラップからハーフボレー、これが見事にコースに決まってしまう。
32分にはカウンターから中田を倒したミハイロビッチが2枚目のイエローで退場するもののラツィオの猛攻はひたすら続き、しかしパリウカがスーパーセーブで決定的なシュートをことごとく防ぐと言う見慣れた光景でボローニャも何とか持ちこたえて試合終了。ボローニャが少ないチャンスを生かしたと言うほど良いシュートがあったわけでもなく、しぶとく守ったと言えるほど堅守だったわけでもない、不思議な勝利を手にした試合だった。
今日の中田は決定的なチャンスこそ無かったものの、ポジションを様々に変えながら終始良く走って攻撃のつなぎ役として地味な働きを献身的にこなした。しかしシンガポール戦は大丈夫なのだろうか。