イタリア セリエA第26節 ボローニャ-ブレシア(3-0)

ボローニャにとってはこれからローマなどの強敵との戦いが控え、しかも降格圏から勝ち点1差まで迫ってきてしまったという意味で絶対に勝たなければいけない試合。ボローニャは布陣を3-5-2に戻し、中田とロカテッリが左右ボランチでシニョーリとベッルッチの2トップ。ブレシアは前節セリエA200ゴールを挙げたバッジョが当然の先発。
試合はアウェイのブレシアがバッジョを中心としたシンプルなパス回しでボールキープでボローニャを上回る展開。ボローニャは選手がボールを持ってからのタッチ数が多く、以前は中田に簡単に預けて展開できていたボールも、上がり目に位置する中田にマークが付けられてしまってなかなかうまく回らない。それでも何とかサイドまでボールを持っていければチャンスを作れるのだが、前線に高さが無いので相手の脅威となり得ない。
それでも15分過ぎからはボローニャの高い位置からの囲い込みが機能し始めてボローニャが主導権を握るものの、最後のところでうまく息が合わずに得点出来ない。業を煮やしたマッツォーネは28分に左サイドのスッシに代えてターレを投入。ベッルッチが左サイドに回る。
そこからはターレの高さを生かしてボローニャは前線で起点が作れるようになり、ボローニャも分厚い攻撃を見せられるようになる。しかし、前に重心がかかる分カウンターのピンチも増えて試合が動き始める。しかし40分、ボローニャはコルッチからの単純なフィードをターレが難しい体勢から競り勝ってヘッド、これがブレシアゴールのコースにうまく決まってラッキーな先制。その後はブレシアが攻めるものの、ボローニャが危なっかしくも守りきって前半終了。
後半になってもブレシアの攻勢は変わらず、ボローニャは相手の勢いに押されて不用意なファールが増えてブレシアにセットプレイのチャンスが増える。しかしボローニャにとってラッキーな事に今日はバッジョが当たっておらず、何とかかんとか守りきる。
そうなると神様の祝福が来るのがサッカーの常で、25分にカウンターから左サイドにいたシニョーリのヒールから抜け出したターレがダイレクトで中へ、それを拾ったネルボがDFをうまく交わしてゴール。そして35分には中盤での相手のミスを拾ったシニョーリがドリブルでスライディングをうまく交わして3点目。後は無難に逃げ切って試合終了。
ボローニャは内容の割にチャンスを上手く得点につなげてきっちり勝ち点3をモノにしたのはやはり伝統の力というところか。今日の中田はボローニャがリードしてからはほとんど守備に走り回り、攻撃でもパスの精度はいまいちで、全体的には今ひとつの出来。まあ今はチームの勝利が全てなのでよしとしようという感じだろうか。