A3チャンピオンシップ 横浜FM-城南一和(0-3)

U-23組や病人が多数抜けたFマリノスは、FWが久保とアンジョンファンという日韓代表コンビに奥と佐藤のSH、上野と遠藤のボランチ、DFがドゥトラと中西、栗原、波戸という苦しい面子。
試合は互いに高い位置からプレスを掛け合う展開で始まるものの、選手のコンディションが見るからに悪く、各自がスペースを作る動きをしないので判断が遅くなったところでボールを取られて守備に戻るというパターンが続く。売りのサイド攻撃も、佐藤だけが何とか気を吐いている状態で、左は相手のSBが前に出てくる上に、奥の動きが非常に悪くてドゥトラが上がれず全くリズムが作れない。久保もアンも動きがもう一つで前にボールが入らない。対する城南は、ブラジル人FWアデマールやキムドフンがスペースに積極的に走り、そこから有効な攻撃を繰り出してくる。
そして怪我をした遠藤が田中隼と交代したあたりから中盤にミスが増えてさらにペースは城南に傾く。30分過ぎにはセカンドボールを拾われてはサイドからクロスを連発されるが、中西、栗原の急造CBが高い集中力を見せて何とか耐え、城南にペースを握られつづけたものの前半を無失点で終える。
後半が始まると、岡ちゃんのハッパが効いたのか少しFマリの選手の動きが良くなってくる。しかし5分、左サイドからのアーリークロスがドゥトラがマークするはずなのに何故かフリーのキムドフンに渡り、落ち着いたシュートを決めて城南が先制する。
当然Fマリは攻撃的に行くのだが、最後の部分で攻撃のスピードがダウンしてしまいどうしても相手の守備を崩せず、逆に20分にキムドフンに入ったボールをアデマールが拾って中西を交わして2点目を決めてしまう。その後、Fマリは相手が引いたこともあって30分ごろからようやくリズムを作れるようにはなったものの、最後まで城南のプレスとマークが崩れず、逆に雑なプレーからカウンターを食らって何度もピンチを招いてしまう。そして35分に絵に描いたようなカウンターからシンテヨンに決められて撃沈。
Fマリノスはベストから程遠い陣容とは言え、頼みの久保は全く当たっておらず、アンとともに守備に滅多に参加しない分、相対的に中盤の支配力が落ちる>SBが上がれない>上がると裏を取られるといった形で全てが裏目に出てしまった内容だった。試合後の岡ちゃんの練習試合と割り切っているような発言を見ても、A3に対してはコンディションやモチベーションが低い面もあったのかもしれないが、今後のACLやJにやや不安を持たせる事になったのは確かだろう。